登録販売者の過去問
平成26年度(地域1)
医薬品に共通する特性と基本的な知識 問18

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問題

登録販売者試験 平成26年度(地域1) 医薬品に共通する特性と基本的な知識 問18 (訂正依頼・報告はこちら)

スモン及びスモン訴訟に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。


a  スモン訴訟は、解熱鎮痛薬として販売されていたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。

b  キノホルム製剤の副作用について、西ドイツ(当時)から警告が発せられていたにも関わらず、日本では販売停止と回収措置の対応の遅さが問題視された。

c  スモンの症状は、初期には腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う下痢を生じ、次第に下半身の痺しびれや脱力、歩行困難等が現れる。

d  現在では、スモン患者に対し、施術費及び医療費の自己負担分の公費負担、重症患者に対する介護事業等が行われている。
  • a 正   b 正   c 誤   d 誤
  • a 誤   b 正   c 正   d 誤
  • a 誤   b 誤   c 正   d 正
  • a 誤   b 誤   c 誤   d 正
  • a 正   b 誤   c 誤   d 誤

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この過去問の解説 (3件)

01

a.誤り
 キノホルムは整腸剤として販売されていました。
 スモン訴訟は、キノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症に罹患したことによる損害賠償訴訟です。


b.誤り
 文章は、サリドマイド訴訟に関する説明です。


c.正しい
 麻痺は上半身にも広がる場合があり、ときには視覚障害から失明に至ることもあります。


d.正しい
 現在では、スモン患者に対し、施術費及び医療費の自己負担分の公費負担、重症患者に対する介護事業等が行われています。
 その他、治療研究施設の整備、治療法の開発調査研究の推進も行われています。

サリドマイド訴訟、スモン訴訟を契機に医薬品の副作用による健康被害の迅速な救済を図るため、1979年に「医薬品副作用被害救済制度」が創設されたことも覚えておきましょう。

参考になった数51

02

正解は3です。

a→ スモン訴訟とは、整腸剤に配合されていたキノホルム剤によって亜急性脊髄視神経症にかかった患者が国と製薬会社を相手に起こした訴訟のことです。

b→キノホルム製剤については1958年ころから特異な神経症状が報告されていました。
日本においては、1970年8月にスモンの原因はキノホルムであるとの説が発表され、翌月の9月に販売が停止されました。

c→スモンの症状は、下痢や腹痛などの腹部症状を持つのが特徴です。
時間の経過とともに両下肢にしびれ、歩行の不安定が起こります。
異常感覚や歩行障害、視力障害に加え、現在では高血圧や四肢関節疾患など加齢に伴う合併症が頻繁に表れています。

d→説明の通りです。
難病情報センターによると、平成12年の時点で健康管理手当受給をしているスモン患者数は全国で3187名と報告されています。
1979年に医薬品の副作用による被害の迅速な救済を図るために「医薬品副作用被害救済制度」が創設されました。

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03

a 誤

スモン訴訟は、整腸剤の成分としてキノホルム製剤を使用したことによる薬害です。

一般用医薬品としての取り扱いもありました。

被告は国と製薬会社で、1979年9月に和解が成立しています。

b 誤

キノホルム製剤による神経症状が知られるようになり、1960年代のアメリカではアメーバ赤痢に使用が限られていました。

問題の文章はサリドマイド訴訟についてです。

スモン訴訟とサリドマイド訴訟が、医薬品副作用被害救済制度の創設きっかけになりました。

c 正

亜急性脊髄視神経症(スモン)は、腹部膨満感や腹痛を伴う下痢、下半身のしびれ、視覚障害、失明などの症状があらわれます。

d 正

医療費などの給付は、PMDA(医薬品医療機器総合機構)によって運営されています。

医薬品副作用被害救済制度は、製造企業の社会的責任に基づく公的制度です。

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