登録販売者の過去問
令和元年度(東京都)
主な医薬品とその作用 問67

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

登録販売者試験 令和元年度(東京都) 主な医薬品とその作用 問67 (訂正依頼・報告はこちら)

鎮暈(うん)薬(乗物酔い防止薬)の配合成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a  ジフェニドール塩酸塩は、排尿困難の症状がある人では、その症状を悪化させるおそれがある。

b  スコポラミン臭化水素酸塩水和物は、乗物酔い防止に古くから用いられている抗ヒスタミン成分である。

c  ジプロフィリンは、脳への抑制作用により、平衡感覚の混乱によるめまいを軽減させることを目的として、配合されている。

d  メクリジン塩酸塩(塩酸メクリジン)は、他の抗ヒスタミン成分と比べて作用が現れるのが遅く持続時間が長い。
  • (a、b)
  • (a、c)
  • (a、d)
  • (b、c)
  • (c、d)

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

a 正しいです。
ジフェニドール塩酸塩は、抗めまい成分です。
排尿困難以外には、緑内障の悪化のおそれがあります。

b スコポラミン臭化水素酸塩水和物は、抗コリン成分です。
吸収されやすく、脳内に移行しやすいですが、速やかに肝臓で代謝され、作用時間は短いです。
緑内障の人は使用する前に要相談となっています。

c ジプロフィリンは、キサンチン系成分です。
脳に軽い興奮を起こさせて、平衡感覚の混乱によるめまいを軽減します。
心臓刺激作用があるため、副作用には動悸があります。
また、甲状腺機能障害やてんかんの人は、服用に注意が必要です。

d 正しいです。
メクリジン塩酸塩は、抗ヒスタミン成分です。
自律神経反射を抑えます。
抗ヒスタミン成分の中では、作用発現が遅く、持続時間が長いのが特徴です。

参考になった数31

02

a. ○
ジフェニドール塩酸塩は、内耳にある前庭と脳を結ぶ神経(前庭神経)を調節する機能のほか、内耳への血流を改善する作用を示し、日本では専ら、抗めまい成分として用いられています。
抗ヒスタミン成分と共通する、類似の薬理作用を示すため、抗ヒスタミン成分や抗コリン成分と同様に、頭痛、排尿困難、眠気、散瞳による異常な眩しさ、口渇や、浮動感、不安定感などが現れることがあります。
よって、排尿困難の症状や緑内障の診断を受けた人では、使用前に医師または薬剤師に相談することが望ましいです。

b. ×
スコポラミン臭化水素酸塩水和物は、乗物酔い防止に古くから用いられている、抗コリン成分です。
抗ヒスタミン成分ではありません。
消化管での吸収が早く、脳内に移行しやすいですが、肝臓で速やかに代謝されるため、抗ヒスタミン成分等と比べると、その作用時間は短いです。

c. ×
ジプロフィリンは、脳に軽い興奮を起こさせることで、平衡感覚の混乱によるめまいを軽減させることを目的として配合されています。
脳への抑制作用ではありません。

d. ○
正しい文章です。
メクリジン塩酸塩(塩酸メクリジン)は、延髄にある嘔吐中枢への刺激や、内耳の前庭における自律神経反射を抑えることで、乗り物酔いの症状を緩和する抗ヒスタミン成分です。

参考になった数19

03

正しいものの組み合わせは3です。

a~dの各文については以下のとおりです。

a.正しいです。文のとおりです。

他に緑内障の診断を受けた人も症状を悪化させるおそれがあります。

b.誤りです。

文中の「抗ヒスタミン」の部分が誤りで正しくは「抗コリン」です。

c.誤りです。

文中の「脳への抑制作用」の部分が誤りで、正しくは「脳への興奮作用」です。

d.正しいです。文のとおりです。

参考になった数8