登録販売者の過去問
令和5年度(東京都)
医薬品に共通する特性と基本的な知識 問8

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

登録販売者試験 令和5年度(東京都) 医薬品に共通する特性と基本的な知識 問8 (訂正依頼・報告はこちら)

医薬品と食品との相互作用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a  相互作用には、医薬品が吸収、分布、代謝又は排泄(せつ)される過程で起こるものと、医薬品が薬理作用をもたらす部位において起こるものがある。
b  酒類(アルコール)をよく摂取する者は、肝臓の代謝機能が高まっていることが多く、アセトアミノフェンでは、通常よりも代謝されやすくなることがある。
c  生薬成分が配合された医薬品と生薬成分が含まれた食品(ハーブ等)を合わせて摂取すると、その医薬品の効き目や副作用を増強させることがある。
d  外用薬であれば、食品の摂取によって、その作用や代謝が影響を受ける可能性はない。
  • a:正  b:正  c:誤  d:正
  • a:誤  b:正  c:正  d:正
  • a:正  b:正  c:正  d:誤
  • a:正  b:誤  c:正  d:誤
  • a:誤  b:誤  c:誤  d:正

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

医薬品と食品の相互作用に関する問題です。

各選択肢をみながら、解説と照らし合わせていきましょう。

 

 

相互作用複数の医薬品を併用した場合、又は保健機能食品(特定保健用食品、栄養機能食品及び機能性表示食品)や、いわゆる健康食品を含む特定の食品と一緒に摂取した場合に、医薬品の作用が増強したり、減弱したりすること。

 

 作用が増強すれば、作用が強く出過ぎたり、副作用が発生しやすくなり、また、作用が減弱すれば、十分な効果が得られないなどの不都合を生じる。

 

a. 相互作用には、医薬品が吸収、分布、代謝(体内で化学的に変化すること)又は排泄される過程で起こるものと、医薬品が薬理作用をもたらす部位において起こるものがある。

 

よって、この選択肢は正解です。

 

 

b.酒類(アルコール)は、医薬品の吸収や代謝に影響を与えることがあります。アルコールは、主として肝臓で代謝されるため、酒類(アルコール)をよく摂取する者では、肝臓の代謝機能が高まっていることが多いです。その結果、肝臓で代謝されるアセトアミノフェンなどでは、通常よりも代謝されやすくなり、体内から医薬品が速く消失して十分な薬効が得られなくなることがあります。

 

 また、代謝によって産生する物質(代謝産物)に薬効があるものの場合には、作用が強く出過ぎたり、逆に、代謝産物が人体に悪影響を及ぼす医薬品の場合は副作用が現れやすくなります。

 

以上より、この選択肢は正解です。

 

 

c. 生薬成分等については、医薬品的な効能効果が標榜又は暗示されていなければ、食品(ハーブ等)として流通可能なものもあり、そうした食品を合わせて摂取すると、生薬成分が配合された医薬品の効き目や副作用を増強させることがあります。

 

以上より、この選択肢は正解です。

 

 

d. 外用薬や注射薬であっても、食品によって医薬品の作用や代謝に影響を受ける可能性があります

 

以上より、「影響を受ける可能性はない」→「影響を受ける可能性がある。」が正しいです。

 

よって、この選択肢は誤りです。

選択肢1. a:正  b:正  c:誤  d:正

誤りです。

 

正解は、「a:正  b:正  c:正  d:誤」です。

選択肢2. a:誤  b:正  c:正  d:正

誤りです。

 

正解は、「a:正  b:正  c:正  d:誤」です。

選択肢3. a:正  b:正  c:正  d:誤

正解の選択肢です。

選択肢4. a:正  b:誤  c:正  d:誤

誤りです。

 

正解は、「a:正  b:正  c:正  d:誤」です。

選択肢5. a:誤  b:誤  c:誤  d:正

誤りです。

 

正解は、「a:正  b:正  c:正  d:誤」です。

まとめ

解説はすべて、『登録販売者試験問題の作成に関する手引き』(令和4年3月作成、令和6年4月一部改訂)を参照しています。

参考になった数12

02

医薬品と食品との相互作用についての問題です。

選択肢3. a:正  b:正  c:正  d:誤

正解です。

 

・相互作用には、医薬品が吸収、分布、代謝又は排泄される過程で起こるものと、医薬品が薬理作用をもたらす部位において起こるものがあります。

 

・酒類(アルコール)をよく摂取する者では、肝臓の代謝機能が高まっていることが多く、肝臓で代謝されるアセトアミノフェンなどでは、通常よりも代謝されやすくなることがあります

 

・生薬成分が配合された医薬品と生薬成分が配合された食品(ハーブ等)を合わせて摂取すると、その医薬品の効き目や副作用を増強させることがあります。

 

・外用薬であっても、食品によって医薬品の作用や代謝に影響を受ける可能性があります。

まとめ

本解説は、厚生労働省作成「登録販売者試験問題作成に関する手引き(令和6年4月)」より引用して作成しています。

登録販売者試験問題作成に関する手引き(令和6年4月):

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000082537.html

参考になった数4

03

医薬品と食品との相互作用に関する問題です。

せっかく、必要があって、お薬を飲んでも、

食品の食べ合わせや飲み合わせによって、薬の効果に影響を与え、

薬が効かない、副作用が出るといったことがあります。

本問題はそれらの知識を問うものです。

 

まず、a~dについてみていきましょう。

 

a.正しいです。文のとおりです。

     そのため、内用薬に限らず、

     外用薬や注射薬でも影響を受けるものがあります。

 

b.正しいです。文のとおりです。

 

c.正しいです。文のとおりです。

 

d.誤りです。aの解説で述べたとおりです。

 

以上を踏まえて、選択肢を見ていきましょう。

 

選択肢3. a:正  b:正  c:正  d:誤

正しい組み合わせです。冒頭を参照ください。

参考になった数2