通関士の過去問
第51回(平成29年)
関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問81

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

通関士試験 第51回(平成29年) 関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問81 (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述は、輸出通関に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選びなさい。
  • 特定輸出者が、貨物を他の貨物と混載することなく外国貿易船に積み込んだ状態で特定輸出申告をする場合には、あらかじめ税関長に本船扱いの承認を受けなければならない。
  • 本邦から出国する旅客の携帯品については、口頭により輸出申告を税関長がさせることができるとされているが、外国為替令第8条の2第1項第2号( 支払手段等の輸出入の届出 )に掲げる貴金属( 金の地金のうち、当該金の地金の全重量に占める金の含有量が90%以上のものに限る。)であって、その重量が1kgを超えるものを携帯して輸出する場合には、税関長に対して支払手段等の携帯輸出申告書により輸出申告をして許可を受ける必要がある。
  • 特定委託輸出申告を行うときは、その申告に係る貨物の通関手続を認定通関業者に委託し、かつ、その申告に係る貨物が置かれている場所から当該貨物を外国貿易船に積み込もうとする港までの運送を特定保税運送者に委託しなければならない。
  • 輸出の許可を受けた貨物の全部について、その輸出を取り止める場合であって、当該貨物の全部を国内に引き取るときは、輸入( 納税 )申告書を税関長に提出する必要があるが、当該貨物の全部が船積み前であれば輸入貿易管理令の規定による輸入承認を必要としない。
  • 貨物を業として輸出する者は、当該貨物の品名、数量及び価格その他の必要な事項を記載した帳簿を備え付け、かつ、当該帳簿を保存しなければならないこととされており、その保存しなければならない期間は輸出許可貨物の輸出の許可の日の翌日から7年間である。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

1. 誤りです。問題文の条件において、
特定輸出者は、船扱いの承認を受ける必要はありません。

2. 正しいです。通常、本邦から出国する旅客の携帯品については、
口頭により輸出申告の扱いとなります。

3. 正しいです。特定委託輸出申告は、特定輸出申告を「委託」するため、
認定通関業者や特定保税運送者が必要となります。

4. 正しいです。船積み前であれば輸入貿易管理令の規定による輸入承認を
必要としません。

5. 誤りです。「7年間」ではなく、「5年間」です。

参考になった数26

02

正答は2・3・4です。

2. 正しい記述です。本邦から出国する旅客の携帯品については、口頭により輸出申告の扱いとなりますが

1kgを超える金の地金、100万円を超える現金(本邦通貨、外国通貨)・小切手・約束手形・有価証券は

輸出申告が必要となります。

3. 正しい記述です。特定委託輸出申告は認定通関業者や特定保税運送者への業務の委託が必要となります。

4. 正しい記述です。船積み前であれば輸入貿易管理令の規定による輸入承認を必要としません。

これは外国貿易船に積み込んだ後は国内から離れたという解釈から来ています。

1. 誤った記述です。貨物を他の貨物と混載することなく外国貿易船に積み込んだ状態では

特定輸出者は本船扱いの承認を受ける必要はありません。

5. 誤った記述です。当該貨物の品名、数量及び価格その他の必要な事項を記載した帳簿の保管期間は

「7年間」ではなく「5年間」です。

参考になった数15

03

関税法に規定されている、輸出通関に関する問題です。

選択肢1. 特定輸出者が、貨物を他の貨物と混載することなく外国貿易船に積み込んだ状態で特定輸出申告をする場合には、あらかじめ税関長に本船扱いの承認を受けなければならない。

誤った内容です。

特定輸出者が、貨物を他の貨物と混載することなく外国貿易船に積み込んだ状態で特定輸出申告をする場合には税関長の承認を受ける必要はありません。

(関税法第67条の3第1項)

選択肢2. 本邦から出国する旅客の携帯品については、口頭により輸出申告を税関長がさせることができるとされているが、外国為替令第8条の2第1項第2号( 支払手段等の輸出入の届出 )に掲げる貴金属( 金の地金のうち、当該金の地金の全重量に占める金の含有量が90%以上のものに限る。)であって、その重量が1kgを超えるものを携帯して輸出する場合には、税関長に対して支払手段等の携帯輸出申告書により輸出申告をして許可を受ける必要がある。

正しい内容です。

輸出しようとする貨物についての法第六十七条輸出又は輸入の許可の規定による申告は、次の各号に掲げる事項を記載した輸出申告書を税関長に提出してしなければならない。ただし、税関長において当該貨物の種類又は価格を勘案し当該各号に掲げる事項の記載の必要がないと認めるときは、その必要がないと認める事項の記載を省略させ、また、当該貨物が旅客又は乗組員の携帯品(る貴金属に該当するものを除く。)であるときは、口頭で申告させることができる。

(関税法施行令第58条第1項)

選択肢3. 特定委託輸出申告を行うときは、その申告に係る貨物の通関手続を認定通関業者に委託し、かつ、その申告に係る貨物が置かれている場所から当該貨物を外国貿易船に積み込もうとする港までの運送を特定保税運送者に委託しなければならない。

正しい内容です。

特定委託輸出申告を行うときは、その申告に係る貨物が置かれている場所から当該貨物を外国貿易船等に積み込もうとする開港、税関空港又は不開港までの運送を特定保税運送者に委託しなければならない。

(関税法第67条の3第1項)

選択肢4. 輸出の許可を受けた貨物の全部について、その輸出を取り止める場合であって、当該貨物の全部を国内に引き取るときは、輸入( 納税 )申告書を税関長に提出する必要があるが、当該貨物の全部が船積み前であれば輸入貿易管理令の規定による輸入承認を必要としない。

正しい内容です。

出取止めになつた貨物が船舶又は航空機に積み込まれる前のものである場合には、その国内への引取りについて貿易管理上の輸入承認を必要としないと規定されております。

(関税法基本通達67―1―15(2))

選択肢5. 貨物を業として輸出する者は、当該貨物の品名、数量及び価格その他の必要な事項を記載した帳簿を備え付け、かつ、当該帳簿を保存しなければならないこととされており、その保存しなければならない期間は輸出許可貨物の輸出の許可の日の翌日から7年間である。

誤った内容です。

保存しなければならない期間は輸出許可貨物の輸出の許可の日の翌日から5年間であると規定されております。

(関税法第94条第2項)

参考になった数5