通関士の過去問
第52回(平成30年)
関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問86
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問題
通関士試験 第52回(平成30年) 関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問86 (訂正依頼・報告はこちら)
次の記述は、関税定率法第4条第1項に規定する課税価格の決定の原則に基づき輸入貨物の課税価格を計算する場合に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選び、その番号をマークしなさい。
- 輸入貨物に係る特許権の使用に伴う対価のうち、当該輸入貨物を本邦において複製する権利に係るものについては、当該輸入貨物の課税価格に含まれる。
- 輸入貨物に係る輸入取引に関し買手により負担される手数料のうち、当該輸入貨物の買付けに関し当該買手を代理する者に対し、当該買付けに係る業務の対価として支払われるものは、当該輸入貨物の課税価格に含まれない。
- 輸入貨物が輸入港に到着するまでの運送について、保険が付されていない場合には、通常要すると認められる保険料の額として税関長が公示する額が当該輸入貨物の課税価格に含まれる。
- 輸入貨物の輸入の許可の時の属する日以後に行われる当該輸入貨物に係る据付けに要する役務の費用の額が、当該輸入貨物につき買手により売手に対し又は売手のために行われた又は行われるべき支払の総額に含まれている場合において、当該費用の額を明らかにすることができないときは、関税定率法第4条第1項の規定により当該輸入貨物の課税価格を計算することはできない。
- 輸入貨物に係る輸入取引に関し買手により負担される当該輸入貨物の容器の費用のうち、当該輸入貨物の通常の容器と同一の種類及び価値を有するものの費用は、当該輸入貨物の課税価格に含まれる。
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この過去問の解説 (2件)
01
関税定率法第に規定されている課税価格の決定の原則に関する問題です。
誤った内容です。
当該輸入貨物に係る特許権、意匠権、商標権その他これらに類するもので政令で定めるものの使用に伴う対価に関しては課税価格に含まれるとされておりますが、当該輸入貨物を本邦において複製する権利を除くと規定されております。
正しい内容です。
買付けに関し当該買手を代理する者に対し、当該買付けに係る業務の対価として支払われるものを除くとされております。
誤った内容です。
輸入貨物に保険が付されていない場合には、保険料の申告は不要です。
誤った内容です。
据付けに要する役務の費用の額が、当該輸入貨物につき買手により売手に対し又は売手のために行われた又は行われるべき支払の総額に含まれている場合において、当該費用の額を明らかにすることができないときは、その費用の額を含んだ支払いの総額が課税価格になるとされております。
正しい内容です。
輸入貨物の容器の費用に関しては輸入貨物の課税価格に含まれます。
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02
課税価格の決定の原則に関する問題です。
加算要素及び加算しない要素をおぼえましょう。
✖
輸入貨物に係る特許権の使用に伴う対価は、基本的に課税価格に算入されると規定されております。
しかし、例外あります。
輸入貨物を本邦において複製する権利に係るものについては、当該輸入貨物の課税価格に含まれないと規定されております。
😃ワクチン製造に使う細菌株を本邦において純粋培養する権利は、複製権利に該当します。
◯
正しい記述です。
買付手数料は、課税価格に算入されないです。
😃買付代理人は、買手と一体になっていると考えましょう。
✖
輸入貨物が輸入港に到着するまでの保険料は、基本的に、課税価格に含まれると規定されております。保険料の額が不明な場合、通常要すると認められる保険料の額として税関長が公示する額が当該輸入貨物の課税価格に含まれると規定されております。
しかし、保険が付されていない場合には、課税価格に加算する必要はありません。
✖
「…当該輸入貨物の課税価格を計算することはできない。」という記述が誤っています。
輸入貨物の輸入申告の日以降(輸入の許可の時の属する日以後)に行われる当該輸入貨物に係る据付けに要する役務の費用の額が、現実支払価格に算入しないと規定されております。当該費用の額を明らかにすることができないときは、その費用を含んだ総額が現実支払価格になると規定されております。
◯
正しい記述です。
😃通常の容器の費用→課税価格に含まれる
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