通関士の過去問
第52回(平成30年)
通関書類の作成要領その他通関手続の実務 問44
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問題
通関士試験 第52回(平成30年) 通関書類の作成要領その他通関手続の実務 問44 (訂正依頼・報告はこちら)
次に掲げる物品が関税暫定措置法第8条の2に規定する特恵関税に係る特恵受益国において生産された場合、当該特恵受益国を原産地とする物品(特恵受益国原産品)とされるものはどれか。以下の関税暫定措置法施行規則別表(第9条関係)の規定の抜すいを参考にし、特恵受益国原産品とされるものすべてを選び、その番号をマークしなさい。なお、問題文に記載されているものを除き、当該物品に使用されうるその他の材料及び附属品等については、考慮する必要はないものとする。
- 第三国から輸入した当該第三国産の綿糸(第52.05項)を使用して製造した第61.09項のTシャツ
- 日本から輸入した第三国産の紡毛織物(第51.11項)を使用して製造した第62.06項の女子用のシャツ
- 第三国から輸入した当該第三国産の半合成繊維の長繊維の糸(第54.03項)を使用して製造した第63.03項のカーテン
- 非原産品である合成繊維の紡績糸(第55.09項)を最終産品の総重量の15%、他の材料はすべて原産品を使用して製造した第63.01項の毛布
- 日本から輸入した日本産の絹織物(第50.07項)を使用して製造した第62.07項の男子用のパジャマ
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この過去問の解説 (3件)
01
1→○
問題文の関税暫定措置法施行規則別表の表より、現産品としての資格を与えるための条件として、第61類では”紡織用繊維の織物類又は編物からの製造”とあります。Tシャツは綿糸から作られた綿織物から成るので、条件を満たします。
2→○
問題文1と同じく、現産品として資格を与えるための条件を満たします。
3→×
第63類においては、現産品として資格を与えるための条件として、”紡織用天然繊維、人造繊維の短織物からの製造”とあり、半合成繊維の長繊維の糸はこれにあてはまりません。
4→×
問題文3と同じく、”紡織用天然繊維、人造繊維の短繊維等又は紡織用繊維くずからの製造”とあり、該当しないため現産品とは認められません。(合成繊維は第54類の注1より、人造繊維のうち、”有機単量体の重合より製造した短繊維又は長繊維”とあり、問題文にて明示されてはいませんが、定義として長繊維を含むため、不正解であると判断します)
5→○
関税暫定措置法施行規則別表より、原産品としての資格を与えられるための条件、”紡織用繊維の織物類又は編み物からの製造”に合致するため現産品と認められます。
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02
該特恵受益国を原産地とされる物品の判断に関する問題です。
「原産品としての資格を与えるための条件」という部分は、判断の基準になります。
◯
正しい記述です。
製造したのは、第61.09項のTシャツですので、第61類の「原産品としての資格を与えるための条件」を参考します。
綿糸(第52.05項)は、紡織繊維の織物類に該当しますので、原産品としての条件に満たしています。
◯
日本から輸入した紡毛織物(第51.11項)を使用しましたので、原産品として認められます。
😃自国関与物品に関する原産地認定基準の内容です。
✖
製造したのは、第63.03項のカーテンですので、第63類の「原産品としての資格を与えるための条件」を参考します。
半合成繊維の長繊維の糸(第54.03項)は、「人造繊維の短繊維」という条件に反していますので、原産品として認められません。
✖
製造したのは、第63.01項の毛布ですので、第63類の「原産品としての資格を与えるための条件」を参考します。
合成繊維の紡績糸(第55.09項)には、長繊維も含まれていますので、「人造繊維の短繊維、または紡織用繊維くずからの製造」という条件に満たしていないので、原産品として認められません。
◯
日本から輸入した紡毛織物(第51.11項)を使用しましたので、原産品として認められます。
😃自国関与物品に関する原産地認定基準の内容です。
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03
関税暫定措置法に規定されている、特恵関税に係る特恵受益国を原産品とする物品に関する問題です。
正しい内容です。
第61.09項のTシャツは綿糸から作られた綿織物からの製造品であるため正しい内容です。
正しい内容です。
第62.06項の女子用のシャツは紡毛織物からの製造品であるため正しい内容です。
誤った内容です。
第63類の条件として、紡織用天然繊維、人造繊維の短織物からの製造又は紡織用繊維くずからの製造とあり、半合成繊維の長繊維の糸はこれにあてはまりません。
誤った内容です。
第63類の条件として、紡織用天然繊維、人造繊維の短繊維等又は紡織用繊維くずからの製造とあり、該当しないため現産品とは認められません。します)
正しい内容です。
紡織用繊維の織物類又は編み物からの製造であるため現産品と認められます。
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