通関士の過去問
第53回（令和元年）
通関書類の作成要領その他通関手続の実務 問51

正しい内容です。

関税法基本通達2-5(1)

船舶又は航空機自体の輸出の場合、外国の国籍又は仮国籍を取得した後（外国における引渡しのため回航されるものにあっては、その回航のため）初めて本邦を出発する時が輸出の時期となります。

基本的な、｢輸出｣の具体的な時期は、外国に仕向けられた船舶等に外国に向けて貨物を積み込んだ時としますが、本問の内容のような例外規定が他にも同法2-5(2)～(5)に設けられております。

正しい内容です。

関税法基本通達67-1-10

輸出申告の撤回は、その申告に係る輸出の許可前に限り認めるものとし、その撤回に当たっては、申告撤回理由等を記載した「輸出申告撤回申出書」（C―5240）1通を当該輸出申告を行った税関官署に提出して行わせるものとすると規定されております。

誤った内容です。

輸出申告がされた貨物に係る関税法第67条に規定する検査は、税関長の指定した場所で行うこととされています。

正しい内容です。

関税法基本通達67-2-3

本船扱い又はふ中扱いが承認された貨物に係る輸出申告書の提出及び輸出許可等の時期は、次による。

⑴ 本船扱い又はふ中扱いの承認された貨物については、当該貨物が外国貿易船又ははしけ等に積載が完了する前であっても、輸出申告書を提出することができる。この場合、当該貨物が外国貿易船又ははしけ等に積載が完了した際、その旨を当該輸出申告に係る申告官署に連絡させることとする。

⑵ 本船扱い又はふ中扱いに係る貨物についての法第67条に規定する検査及び許可は、当該貨物が外国貿易船又ははしけ等に積載が完了した後に行うものとする。

正しい内容です。

関税法基本通達67-2-3

輸出貨物に係る本船扱い及びふ中扱いは、次の各条件に該当する貨物について、これを認めるものとする。 なお、特定委託輸出申告、特定製造貨物輸出申告及び特定輸出申告を行おうとする貨物については、本船扱い及びふ中扱いの手続を要することなく特定輸出申告等を行うことができるので留意すると規定されております。

正しい

関税法基本通達2-5（1）の通りです。

関税法2条1項2号で「輸出」とは「内国貨物を外国に向けて送り出すことをいう」と定義されていますが、具体的にどの時点を「輸出」とするかについては、関税法基本通達2-5で規定されています。

原則として、「輸出」の具体的な時期は、「外国に仕向けられた船舶等に外国に向けて貨物を積み込んだ時」とされています。

例外の一つとして、船舶又は航空機自体の輸出の場合が挙げられており、「外国の国籍又は仮国籍を取得した後（外国における引渡しのため回航されるものにあっては、その回航の

ため）初めて本邦を出発する時」とされています（関税法基本通達2-5（1））。

正しい

関税法基本通達67-1-10の通りです。

輸出申告の撤回について関税法や政令では規定されていませんが。関税法基本通達67-1-10では、「その申告に係る輸出の許可前に限り認める」とされています。

また、手続きについては、「申告撤回理由等を記載した「輸出申告撤回申出書」（Ｃ－5240）１通を当該輸出申告を行った税関官署に提出して行わせる」と規定されています。

誤り

関税法67条の検査は、原則として税関長が指定した場所で行うものとされています（関税法69条1項）。

関税法67条の検査の行われる場所については関税法69条で規定されています。

原則：税関長が指定した場所

例外：指定地外検査

・検査を受ける貨物の置かれている場所を所轄する税関長の許可を受けた場合

※貨物の性質又は数量により税関長が指定した場所で検査をすることが不適当、かつ、検査を能率的に行うのに支障がないと認めるときは許可しなければならないとされる。

正しい

関税法基本通達67の2-3（2）の通りです。

「本船扱い又はふ中扱いに係る貨物についての法第67条に規定する検査及び許可は、当該貨物が外国貿易船又ははしけ等に積載が完了した後に行うものとする」と規定されています（関税法基本通達67の2-3（2））。

正しい

関税法基本通達67-2-1柱書に規定されている通りです。

「特定輸出申告（中略）を行おうとする貨物については、本船扱い及びふ中扱いの手続を要することなく特定輸出申告等を行うことができる」と規定されています（関税法基本通達67-2-1柱書）。