通関士の過去問
第54回(令和2年)
通関業法 問37

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問題

通関士試験 第54回(令和2年) 通関業法 問37 (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述は、通関業者及び通関士の義務に関するものであるが、その記述の誤っているものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。なお、誤っている記述がない場合には、「該当なし」をマークしなさい。
  • 通関業者は、その名義を他人に通関業のため使用させてはならないこととされており、この「その名義を他人に通関業のため使用させ」とは、例えば、他人に自己の名義の印章を使用させ、自己の名義で通関業務を行わせるような場合をいう。
  • 通関業法第20条の規定に違反して、通関士の信用を害するような行為をした通関士の当該行為については、通関士に対する懲戒処分の対象とされている。
  • 通関士は、その名義を他人に通関業務のため使用させてはならないこととされており、通関士が自ら通関書類の審査を行うことなく他人に自己の記名押印をさせる場合は、この「その名義を他人に通関業務のため使用させる」ことに該当する。
  • 通関業者(法人である場合には、その役員)及び通関士その他の通関業務の従業者は、正当な理由がなくて、通関業務に関して知り得た秘密を他に漏らし、又は盗用してはならないこととされており、法令に規定する証人、鑑定人等として裁判所において陳述する場合は、この「正当な理由」があるときに該当するが、その他法令に基づく求めに応じて陳述する場合は、この「正当な理由」があるときには該当しない。
  • 通関業者(法人である場合には、その役員)及び通関士その他の通関業務の従業者は、正当な理由がなくて、通関業務に関して知り得た秘密を他に漏らし、又は盗用してはならないこととされており、これらの者がこれらの者でなくなった後も、同様とされている。
  • 該当なし

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この過去問の解説 (3件)

01

解説は以下のとおりです。

選択肢1. 通関業者は、その名義を他人に通関業のため使用させてはならないこととされており、この「その名義を他人に通関業のため使用させ」とは、例えば、他人に自己の名義の印章を使用させ、自己の名義で通関業務を行わせるような場合をいう。

正解です。

通関業法第17条より、通関業者は、その名義を他人に通関業のため使用させてはならないこととされており、具体的な事例は、同法基本通達17-1から他人に自己の名義の印章を使用させ、自己の名義で通関業務を行わせるような場合をさします。

選択肢2. 通関業法第20条の規定に違反して、通関士の信用を害するような行為をした通関士の当該行為については、通関士に対する懲戒処分の対象とされている。

正解です。

通関業法基本通達35-5の通関士懲戒処分基準表より、通関業法第20条の規定に違反して、通関士の信用を害するような行為をした通関士の当該行為については、通関士に対する懲戒処分の対象とされています。

選択肢3. 通関士は、その名義を他人に通関業務のため使用させてはならないこととされており、通関士が自ら通関書類の審査を行うことなく他人に自己の記名押印をさせる場合は、この「その名義を他人に通関業務のため使用させる」ことに該当する。

正解です。

通関業法基本通達33-1より、通関業法大33条(名義貸しの禁止)に規定する「その名義を他人に通関業務のために使用させる」の具体例として、通関士が自ら通関書類の審査を行うことなく他人に自己の記名押印をさせる場合を挙げています。

選択肢4. 通関業者(法人である場合には、その役員)及び通関士その他の通関業務の従業者は、正当な理由がなくて、通関業務に関して知り得た秘密を他に漏らし、又は盗用してはならないこととされており、法令に規定する証人、鑑定人等として裁判所において陳述する場合は、この「正当な理由」があるときに該当するが、その他法令に基づく求めに応じて陳述する場合は、この「正当な理由」があるときには該当しない。

誤りです。

通関業法第19条より、通関業者(法人である場合には、その役員)及び通関士その他の通関業務の従業者は、正当な理由がなくて、通関業務に関して知り得た秘密を他に漏らし又は盗用してはならないこととされています。基本通達19-1(1)ロ及びハより、「正当な理由がある場合」とは、法令に規定する証人、鑑定人等として裁判所にて陳述する場合、その他法令に基づく求めに応じて陳述する場合とあります。

選択肢5. 通関業者(法人である場合には、その役員)及び通関士その他の通関業務の従業者は、正当な理由がなくて、通関業務に関して知り得た秘密を他に漏らし、又は盗用してはならないこととされており、これらの者がこれらの者でなくなった後も、同様とされている。

正解です。

通関業法第19条より、通関業者(法人である場合には、その役員)及び通関士その他の通関業務の従業者は、正当な理由がなくて、通関業務に関して知り得た秘密を他に漏らし、又は盗用してはならないこととされており、これらの者がこれらの者でなくなった後も同様とされています。

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02

【正解】

通関業者(法人である場合には、その役員)及び通関士その他の通関業務の従業者は、正当な理由がなくて、通関業務に関して知り得た秘密を他に漏らし、又は盗用してはならないこととされており、法令に規定する証人、鑑定人等として裁判所において陳述する場合は、この「正当な理由」があるときに該当するが、その他法令に基づく求めに応じて陳述する場合は、この「正当な理由」があるときには該当しない。

選択肢1. 通関業者は、その名義を他人に通関業のため使用させてはならないこととされており、この「その名義を他人に通関業のため使用させ」とは、例えば、他人に自己の名義の印章を使用させ、自己の名義で通関業務を行わせるような場合をいう。

正しい記述です。

(通関業法17条、業法基本通達17-1)

選択肢2. 通関業法第20条の規定に違反して、通関士の信用を害するような行為をした通関士の当該行為については、通関士に対する懲戒処分の対象とされている。

正しい記述です。

(通関業法基本通達35-5)

選択肢3. 通関士は、その名義を他人に通関業務のため使用させてはならないこととされており、通関士が自ら通関書類の審査を行うことなく他人に自己の記名押印をさせる場合は、この「その名義を他人に通関業務のため使用させる」ことに該当する。

正しい記述です。

(通関業法33条、業法基本通達33-1(1))

選択肢4. 通関業者(法人である場合には、その役員)及び通関士その他の通関業務の従業者は、正当な理由がなくて、通関業務に関して知り得た秘密を他に漏らし、又は盗用してはならないこととされており、法令に規定する証人、鑑定人等として裁判所において陳述する場合は、この「正当な理由」があるときに該当するが、その他法令に基づく求めに応じて陳述する場合は、この「正当な理由」があるときには該当しない。

誤った記述です。

通関業者(法人である場合には、その役員)及び通関士その他の通関業務の従業者は、

正当な理由がなくて、通関業務に関して知り得た秘密を他に漏らし、又は盗用してはならないこととされており、

法令に規定する証人、鑑定人等として裁判所において陳述する場合は、

この「正当な理由」があるときに該当し、その他法令に基づく求めに応じて陳述する場合も、

この「正当な理由」があるときに該当する。

と通関業法19条、通関業法基本通達19-1(1)に定められています。

選択肢5. 通関業者(法人である場合には、その役員)及び通関士その他の通関業務の従業者は、正当な理由がなくて、通関業務に関して知り得た秘密を他に漏らし、又は盗用してはならないこととされており、これらの者がこれらの者でなくなった後も、同様とされている。

正しい記述です。

(通関業法19条)

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03

通関業法に規定されている、通関業者及び通関士の義務に関する問題です。

選択肢1. 通関業者は、その名義を他人に通関業のため使用させてはならないこととされており、この「その名義を他人に通関業のため使用させ」とは、例えば、他人に自己の名義の印章を使用させ、自己の名義で通関業務を行わせるような場合をいう。

正しい内容です。

名義貸しの禁止に規定する「その名義を他人に通関業のため使用させ」とは、例えば、他人に自己の名義の印章を使用させ、自己の名義で通関業務を行わせるような場合をいうと規定されております。

(通関業法基本通達17-1)

選択肢2. 通関業法第20条の規定に違反して、通関士の信用を害するような行為をした通関士の当該行為については、通関士に対する懲戒処分の対象とされている。

正しい内容です。

通関業法第20条の規定に違反して、通関士の信用を害するような行為をした通関士の当該行為については、通関士に対する懲戒処分の対象とされています。

(通関業法基本通達35-5)

選択肢3. 通関士は、その名義を他人に通関業務のため使用させてはならないこととされており、通関士が自ら通関書類の審査を行うことなく他人に自己の記名押印をさせる場合は、この「その名義を他人に通関業務のため使用させる」ことに該当する。

正しい内容です。

名義貸しの禁止に規定する「その名義を他人に通関業務のために使用させる」こととは、通関士が自ら通関書類の審査を行うことなく他人に自己の記名をさせる場合をいうと規定されております。

(通関業法基本通達33-1)

選択肢4. 通関業者(法人である場合には、その役員)及び通関士その他の通関業務の従業者は、正当な理由がなくて、通関業務に関して知り得た秘密を他に漏らし、又は盗用してはならないこととされており、法令に規定する証人、鑑定人等として裁判所において陳述する場合は、この「正当な理由」があるときに該当するが、その他法令に基づく求めに応じて陳述する場合は、この「正当な理由」があるときには該当しない。

誤った内容です。

通関業法第19条《秘密を守る義務》の「正当な理由がある場合」とは、次のような場合をいう。 

イ 依頼者の許諾がある場合 

ロ 法令に規定する証人、鑑定人等として裁判所において陳述する場合 

ハ その他法令に基づく求めに応じて陳述する場合

(通関業法基本通達19-1)

選択肢5. 通関業者(法人である場合には、その役員)及び通関士その他の通関業務の従業者は、正当な理由がなくて、通関業務に関して知り得た秘密を他に漏らし、又は盗用してはならないこととされており、これらの者がこれらの者でなくなった後も、同様とされている。

正しい内容です。

通関業者(法人である場合には、その役員)及び通関士その他の通関業務の従業者は、正当な理由がなくて、通関業務に関して知り得た秘密を他に漏らし、又は盗用してはならない。これらの者がこれらの者でなくなつた後も、同様とする。

(通関業法第19条)

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