通関士の過去問
第54回(令和2年)
関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問75
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問題
通関士試験 第54回(令和2年) 関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問75 (訂正依頼・報告はこちら)
次の記述は、関税法に規定する輸出してはならない貨物に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選び、その番号をマークしなさい。
- 輸出差止申立てをしようとする特許権者は、自己の権利の内容、自己の権利を侵害すると認める貨物の品名、当該貨物が自己の権利を侵害すると認める理由、その申立てが効力を有する期間として希望する期間を記載した申立書に、自己の特許権の侵害の事実を疎明するために必要な証拠を添えて、税関長に提出しなければならない。
- 税関長は、著作権者から輸出差止申立てがあった場合において、必要があると認めるときは、知的財産権に関し学識経験を有する者であって、その申立てに係る事案の当事者と特別の利害関係を有しないものを専門委員として委嘱し、当該専門委員に対し、当該著作権者からその申立ての手続に際し提出された著作権の侵害の事実を疎明するために必要な証拠が、当該事実を疎明するに足りると認められるか否かについて、意見を求めることができる。
- 税関長は、特許権を侵害する貨物に該当するか否かについての認定手続において、その認定をするために必要があると認めるときは、経済産業大臣に当該認定のための参考となるべき意見を求めることができることとされている。
- 税関長は、関税法第69条の2第2項の規定により、拳銃(他の法令の規定により輸出することができることとされている者が当該他の法令の定めるところにより輸出するものを除く。)で輸出されようとするものを没収して、廃棄することができる。
- 税関長は、関税法第6章(通関)に定めるところに従い輸出されようとする貨物のうちに児童ポルノに該当すると認めるのに相当の理由がある貨物があるときは、当該貨物を輸出しようとする者に対し、その旨を通知しなければならない。
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この過去問の解説 (3件)
01
関税法に規定する輸出してはならない貨物に関する問題です。
正しいです。
関税法第69条4の1及び同法施行令第62条の3より、輸出差止申立てをしようとする特許権者は、自己の権利の内容、自己の権利を侵害すると認める貨物の品名、当該貨物が自己の権利を侵害すると認める理由、その申立てが効力を有する期間として希望する期間を記載した申立書に、自己の特許権の侵害の事実を疎明するために必要な証拠を添えて、税関長に提出しなければいけません。
正しいです。
関税法第69条の5より、税関長は著作権者から輸出差止申立てがあった場合において、必要があると認めるときは、知的財産権に関し学識経験を有する者であって、その申し立てに係る事案の当事者と特別の利害関係を有しないものを専門委員として委嘱し、当該専門委員に対し、当該著作権者からその申し立ての手続きに際し提出された著作権の侵害を疎明するために必要な証拠が、当該事実を疎明するに足りると認められるか否かについて、意見を求めることが出来ます。
誤りです。
関税法第69条の2第3項より、税関長は、特許権を侵害する貨物に該当するか否かについての認定手続きにおいて、その認定をするために必要があると認めるときは、特許庁長官に当該認定のための参考となるべき意見を求めることが出来るとされています。
誤りです。
関税法第69条の2第2項の規定にけん銃はないため、輸出しようとするものの中にけん銃があったとしても没収して廃棄されることはありません。一方で同法第69条の11第1項第2号の輸入してはならない貨物にけん銃は挙げられているので、輸入貨物に入っているときは、税関長は没収して廃棄もしくは積戻しを命ずることが出来ます。
正しいです。
関税法第69条の2第3項より、税関長は輸出されようとする貨物のうちに児童ポルノに該当すると認めるのに相当の理由がある貨物があるときは、当該貨物を輸出しようとする者に対し、その旨を通知しなければいけません。
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02
【正解】
1.2.5
【解説】
1.正しい記述です
(関税法69条の4第1項、関税令62条の3)
2.正しい記述です
(関税法69条の5)
3.誤った記述です
税関長は、特許権を侵害する貨物に該当するか否かについての認定手続において
、その認定をするために必要があると認めるときは、「特許庁長官」に当該認定
のための参考となるべき意見を求めることができることとされています。
(関税法69条の7第9項)
4.誤った記述です
拳銃は、関税法69条の2第1項に規定する輸出してはならない貨物に該当
しないことから、税関長は輸出されようとするものを没収して、廃棄すること
はできません。(関税法69条の2第1項、同条2項)
5.正しい記述です
(関税法69条の2第3項)
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03
関税法に規定されている、輸出してはならない貨物に関する問題です。
正しい内容です。
輸出差止申立てをしようとする特許権者等は、自己の特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権、著作隣接権若しくは育成者権又は営業上の利益を侵害すると認める貨物に関し、政令で定めるところにより、いずれかの税関長に対し、その侵害の事実を疎明するために必要な証拠を提出し、当該貨物がこの章に定めるところに従い輸出されようとする場合は当該貨物について当該税関長又は他の税関長が認定手続を執るべきことを申し立てることができる。
(関税法第69条の4第1項)
正しい内容です。
税関長は、知的財産権に関し学識経験を有する者であつてその申立てに係る事案の当事者と特別の利害関係を有しないものを専門委員として委嘱し、政令で定めるところにより、当該専門委員に対し、前条第一項の規定により提出された証拠が当該申立てに係る侵害の事実を疎明するに足りると認められるか否かについて、意見を求めることができる。
(関税法第69条の5)
誤った内容です。
税関長は、特許権を侵害する貨物に該当するか否かについての認定手続において、その認定をするために必要があると認めるときは、特許庁長官に対し認定のための参考となるべき意見を求めることができることとされています。
(関税法69条の7第1項)
誤った内容です。
拳銃は、関税法69条の2第1項に規定する輸出してはならない貨物に該当しません。
(関税法69条の2第1項)
正しい内容です。
税関長は、この章に定めるところに従い輸出されようとする貨物のうちに児童ポルノに該当すると認めるのに相当の理由がある貨物があるときは、当該貨物を輸出しようとする者に対し、その旨を通知しなければならない。
(関税法69条の2第3項)
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