通関士の過去問
第54回(令和2年)
関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問77

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問題

通関士試験 第54回(令和2年) 関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問77 (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述は、関税の修正申告、更正の請求、更正及び決定に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。なお、正しい記述がない場合には、「該当なし」をマークしなさい。
  • 納税申告に係る貨物の輸入の許可前にする更正については、当該貨物に係る関税の納付前にするもので課税標準又は納付すべき税額を増額するものに限り、更正通知書の送達に代えて、納税申告をした者に当該納税申告に係る書面に記載した課税標準又は納付すべき税額を是正させ、又はこれを是正してその旨を当該納税申告をした者に通知することによってすることができる。
  • 修正申告をすることができる者は、納税申告をした者に限られており、決定を受けた者については修正申告を行うことができない。
  • 税関長は、納税申告に係る課税標準又は納付すべき税額を更正した場合には、その更正をした課税標準又は納付すべき税額が過大であるときであっても、当該納税申告をした者から当該更正後の課税標準又は納付すべき税額につき更正をすべき旨の請求がなければ、当該更正に係る課税標準又は納付すべき税額を更正することはできない。
  • 納税申告に係る課税標準又は納付すべき税額に関し更正があった場合において、当該更正後の納付すべき税額が過大であるときは、当該納税申告をした者は、当該更正のあった日から5年以内に限り、税関長に対し、当該更正後の課税標準又は納付すべき税額につき更正すべき旨の請求をすることができる。
  • 税関長は、決定をした後、その決定をした課税標準又は納付すべき税額が過大又は過少であることを知ったときは、その調査により、当該決定に係る課税標準又は納付すべき税額を更正する。
  • 該当なし

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この過去問の解説 (2件)

01

関税法に規定されている、関税の修正申告、更正の請求、更正及び決定に関する問題です。

選択肢1. 納税申告に係る貨物の輸入の許可前にする更正については、当該貨物に係る関税の納付前にするもので課税標準又は納付すべき税額を増額するものに限り、更正通知書の送達に代えて、納税申告をした者に当該納税申告に係る書面に記載した課税標準又は納付すべき税額を是正させ、又はこれを是正してその旨を当該納税申告をした者に通知することによってすることができる。

誤った内容です。

関税法第7条の16第4項に、更正又は決定は、税関長が当該更正又は決定に係る課税標準、当該更正又は決定により納付すべき税額その他政令で定める事項を記載した更正通知書又は決定通知書を送達して行う。ただし、納税申告に係る貨物の輸入の許可前にする更正(当該貨物に係る関税の納付前にするもので税額等を減額するものに限る。)は、これらの手続に代えて、納税申告をした者に当該納税申告に係る書面に記載した税額等を是正させ、又はこれを是正してその旨を当該納税申告をした者に通知することによつてすることができると規定されております。

選択肢2. 修正申告をすることができる者は、納税申告をした者に限られており、決定を受けた者については修正申告を行うことができない。

誤った内容です。

関税法第7条の14第1項に、納税申告をした者又は決定を受けた者は、当該各号の申告、更正又は決定について、更正があるまでは、政令で定めるところにより、当該申告、更正又は決定に係る課税標準又は納付すべき税額を修正する申告をすることができると規定されております。

したがって、決定を受けた者についても、修正申告を行うことができます。

選択肢3. 税関長は、納税申告に係る課税標準又は納付すべき税額を更正した場合には、その更正をした課税標準又は納付すべき税額が過大であるときであっても、当該納税申告をした者から当該更正後の課税標準又は納付すべき税額につき更正をすべき旨の請求がなければ、当該更正に係る課税標準又は納付すべき税額を更正することはできない。

誤った内容です。

関税法第7条の16に、税関長は、更正又は決定をした後、その更正又は決定をした税額等が過大又は過少であることを知つたときは、その調査により、当該更正又は決定に係る税額等を更正する。

選択肢4. 納税申告に係る課税標準又は納付すべき税額に関し更正があった場合において、当該更正後の納付すべき税額が過大であるときは、当該納税申告をした者は、当該更正のあった日から5年以内に限り、税関長に対し、当該更正後の課税標準又は納付すべき税額につき更正すべき旨の請求をすることができる。

誤った内容です。

関税法7条の15第1項に、納税申告をした者は、当該申告に係る税額等の計算が関税に関する法律の規定に従つていなかつたこと又は当該計算に誤りがあつたことにより、当該申告により納付すべき税額が過大である場合には、当該申告に係る貨物の輸入の許可があるまで又は当該許可の日から5年以内に限り、政令で定めるところにより、税関長に対し、その申告に係る税額等につき更正をすべき旨の請求をすることができると規定されております。

選択肢5. 税関長は、決定をした後、その決定をした課税標準又は納付すべき税額が過大又は過少であることを知ったときは、その調査により、当該決定に係る課税標準又は納付すべき税額を更正する。

正しい内容です。

関税法7条の16第3項に、税関長は、決定をした後、その更正又は決定をした税額等が過大又は過少であることを知つたときは、その調査により、当該更正又は決定に係る税額等を更正すると規定されております。

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02

【正解】

【解説】

1.誤った記述です

納税申告に係る貨物の輸入の許可前にする更正については、当該貨物に係る関税の納付前にするもので課税標準又は納付すべき税額を「減額するものに限り」、更正通知書の送達に代えて、納税申告をした者に当該納税申告に係る書面に記載した課税標準又は納付すべき税額を是正させ、又はこれを是正してその旨を当該納税申告をした者に通知することによってすることができます。

(関税法7条の16第4項)

2.誤った記述です

修正申告をすることができる者は、納税申告をした者のみならず決定を受けた者についても、税関長の更生があるまでは修正申告を行うことができます。

(関税法7条の14第1項)

3.誤った記述です

税関長は、納税申告に係る税額等を更正した場合には、その更正をした税額等が過大または過少であることを知ったときはその調査により、当該更正に係る税額等を更正します。

(関税法7条の16第3項)

4.誤った記述です

納税申告に係る課税標準又は納付すべき税額に関し更正があった場合において、当該更正後の納付すべき税額が過大であるときは、当該納税申告をした者は、「当該申告に係る貨物の輸入の許可の日」から5年以内に限り、税関長に対し、当該更正後の課税標準又は納付すべき税額につき更正すべき旨の請求をすることができます。

(関税法7条の15第1項)

5.正しい記述です

(関税法7条の16第3項)

参考になった数18