通関士 過去問
第55回(令和3年)
問99 (通関書類の作成要領その他通関手続の実務 問99)

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問題

通関士試験 第55回(令和3年) 問99(通関書類の作成要領その他通関手続の実務 問99) (訂正依頼・報告はこちら)

次の取引内容に係る輸入貨物の課税価格を計算しなさい。

1 本邦の輸入者M(買手)は、A国の輸出者X(売手)との間において、精密機器に係る売買契約を締結し、当該売買契約により当該精密機器を輸入する。

2 MとXとの間の当該売買契約には、次の事項が規定されている。
  イ 単価(CIF価格)・・・15,000円/個
  ロ 契約数量・・・・・・・・・150個
  ハ 本年度に取引される精密機器については、同年度の当該精密機器の累計取引数量に応じて、下記の表のとおり値引きが与えられる旨

3 Mは、Xとの本年度の取引において既に100個の当該精密機器を輸入しており、上記2の売買契約に基づく取引により当該精密機器の累計取引数量が250個となる。当該売買契約に係る仕入書には、当該売買契約に基づき輸入する当該精密機器150個の売買価格から既に輸入した100個の当該精密機器に係る遡及値引き額150,000円が控除された後の価格が記載されており、MはXに対し当該価格を支払う。

4 Xは、当該精密機器150個が当該売買契約に定める品質、規格等に合致しているか否かを確認するため、A国所在のYに検査を依頼している。Mは、当該検査に要する費用として、仕入書に記載された価格とは別に、50,000円をXに支払う。なお、当該検査は、Xが自己のために行うものである。

5 MとXとの間にはZが介在し、M及びXのために当該売買契約に係る輸入取引の成立のための仲介業務を行っている。Mは、当該仲介業務の手数料として、Xに支払う当該精密機器150個の代金とは別に、70,000円をZに支払う。また、Xは、当該仲介業務の手数料として40,000円をZに支払う。

6 M、X、Y及びZの間には、それぞれ特殊関係はない。
問題文の画像
  • 2,145,000円
  • 2,146,000円
  • 2,147,000円
  • 2,148,000円
  • 2,149,000円

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この過去問の解説 (3件)

01

【正解】

214,5000

【解説】

1.契約価格(CIF価格)(2イ、ロ)

単価15,000円×150個=2,250,000円を課税価格の計算の基礎とします。

2.値引き額(2ハ)…10%(225,000円を控除)

今回の売買契約に基づく取引により当該精密機器の本年度の累計取引数量が

250 個となったので,10%の値引きが与えられます。

2,250,000円×10%=225,000円を控除します。

3.遡及値引き額(3)…加算も減算もしません。

既に輸入した100個分の遡及値引きについては、

今回の貨物についてのものではなく、値引きはしません。

また、遡及値引きされた後の価格が仕入書価格との記載がありますが、

問題文2イ、ロで課税価格の計算の基礎としたのは仕入書価格ではなく、

契約価格なので、「仕入書価格」の表記は考慮しなくてよいです。

4.検査費用(4)…算入(50,000円加算)

X(売手)が自己のために行った検査の費用でM(買手)が負担するものは、

課税価格に算入します。

5.Mが負担した仲介手数料(5)…算入(70,000円加算)

X(売手)及びM(買手)のために輸入取引の成立のための仲介業務を行っているYに対し

Mが支払う手数料(仲介手数料)70,000円は課税価格に算入します。

なお、Xが支払う仲介業務の手数料40,000円は課税価格に算入しません。

以上より、課税価格は以下のようになります。

2,250,000円-225,000円+50,000円+70,000円=2,145,000円

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02

加算するもの

・単価15,000円×150個=2,250,000円を課税価格の計算の基礎になります。

・本年度の累計取引数量が250 個のため10%の値引きが与えられます。

よって2,250,000円×10%=225,000円を引きます。

・X(売手)が自己のために行った検査の費用でM(買手)が負担する50,000円は加算します。

・X(売手)とM(買手)のための仲介業務を行っているYに対してMが支払う手数料70,000円は加算します。

加算しないもの

・既に輸入した100個分の値引きについては今回の貨物についてのものではないので、考慮しません。

・Xが支払う仲介業務の手数料40,000円は加算しません。

以上より、課税価格は以下になります。

2,250,000円-225,000円+50,000円+70,000円=2,145,000円

参考になった数8

03

本問は、課税価格を求める際の遡及値引き額の処理について、知識を問う問題です。

 

本問のように、数量値引きがあり、過去の取引の遡及値引き額を控除した価格を支払う場合については、

「当該遡及値引き相当額の控除は売手が買手に対して負っている債務を当該輸入貨物に係る価格の一部と相殺するものであることから容認されず、当該遡及値引き相当額は現実支払価格に含まれる」とされています(関税定率法基本通則4-3(2))。

選択肢1. 2,145,000円

正しい選択肢です。

 

1  本問のM、X、YおよびZの間には特殊関係がない(問題文6より)ので、関税定率法4条1項により課税価格を決定します。

現実支払価格は遡及値引き相当額と検査費用を含む2,075,000円です。

今回輸入する分について値引きを反映した価格

13,500円×150個=2,025,000円(問題文2,3より)

Mが支払う検査費用50,000円(問題文4)

「売手(売手の依頼を受けた検査機関等の第三者を含む。)が自己のために行つた検査に要した費用で買手が負担する場合は、課税価格に算入する」とされています。(関税定率法基本通則4-2の3(1))

 

3 本問に挙げられた他の費用が加算要素に該当するか検討します。

 問題文5より

  MがZに支払う仲介業務の手数料 70,000円

加算要素に該当

「仲介料その他の手数料」(関税定率法4条1項2号イ、関税定率法基本通則4-9(1))

  XがZに支払う仲介業務の手数料 40,000円

  →加算要素に該当しない

関税定率法4条1項2号イの「仲介料その他の手数料とは、輸入取引に関して業務を行う者に対し買手が支払う手数料をい」うとされています(関税定率法基本通則4-9(1))。

 

3. 課税価格は現実支払価格+加算要素に該当する費用の合計額なので、

2,075,000+70,000=2,145,000円となります。

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