通関士 過去問
第56回(令和4年)
問91 (通関書類の作成要領その他通関手続の実務 問1)
問題文
次の記述は、関税の確定及び納付に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選びなさい。
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問題
通関士試験 第56回(令和4年) 問91(通関書類の作成要領その他通関手続の実務 問1) (訂正依頼・報告はこちら)
次の記述は、関税の確定及び納付に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選びなさい。
- 税関長は、納税申告に係る貨物の輸入の許可前にする更正であって、当該貨物に係る関税の納付前にするものであり、かつ、納付すべき税額を減額するものについては、更正通知書の送達に代えて、当該納税申告に係る書面に記載した納付すべき税額を是正してその旨を当該納税申告をした者に通知することによってすることができる。
- 地域的な包括的経済連携協定(RCEP協定)の規定に基づき当該協定の原産品とされる貨物に係る納税申告をした者は、当該貨物について、当該協定の規定に基づく関税の譲許の便益の適用を受けていない場合において、その適用を受けることにより当該納税申告に係る納付すべき税額が過大となるときは、当該貨物の輸入の許可の日から1年以内に限り、税関長に対し、当該納税申告に係る税額について更正の請求をすることができる。
- 税関長は、無申告加算税を徴収しようとするときは、納付すべき税額、納期限及び納付場所を記載した納税告知書を送達して納税の告知をしなければならない。
- 税関長の承認を受けて保税展示場に入れられた外国貨物のうち、当該保税展示場における販売を目的とするもの(関税法第4条第1項第3号の2に掲げるもの)に対し関税を課する場合の基礎となる当該外国貨物の性質及び数量は、当該販売がされた時における現況による。
- 延滞税の額の計算の基礎となる関税額が1万円未満である場合においては、延滞税の納付は要しない。
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この過去問の解説 (3件)
01
関税の確定及び納付に関する総合的な問題です。
では問題にすすみましょう。
正解です。
輸入の許可前にする更正は、これらの手続に代えて、納税申告をした者に当該納税申告に係る書面に記載した税額等を是正させ、又はこれを是正してその旨を当該納税申告をした者に通知することによってすることができるとされています。
不正解です。
関税法第7条の15に納税申告をした者は、当該申告に係る税額等の計算が関税に関する法律の規定に従つていなかつたこと又は当該計算に誤りがあつたことにより、当該申告により納付すべき税額が過大である場合には、当該申告に係る貨物の輸入の許可があるまで又は当該許可の日から5年以内に限り、税関長に対し、その申告に係る税額等につき更正をすべき旨の請求をすることができるとされています。
不正解です。
無申告加算税の徴収は、税関長がその決定に係る課税標準及び納付すべき税額その他政令で定める事項を記載した賦課決定通知書を送達して行うとされています。
不正解です。
保税展示場に外国貨物を入れることを承認した時が正しい内容となります。
正解です。
延滞金の計算の基礎となる税額に1,000円未満の端数があるときは、これを切り捨てます。
また、その税額が2,000円未満であるときは、延滞税は発生しません。
幅広い範囲から出題されている為、難易度が高いですが、内容を理解し、回答出来るようにしましょう。
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02
関税の確定及び納付に関する問題です。課税物件確定の時期や更正、修正申告など幅広い知識を問われている問題です。重要度は高いですね。
正しい。
輸入許可前の減額更正は、「是正による更正」で行う事ができます。輸入許可前の増額更正は「補正による修正申告」をするように指導することとされています。是正と補正はよく似た言葉ですが、使い分けられていますので気を付けましょう。
誤り。
納税すべき税額が本来の税額より課題である場合は、輸入の許可があるまで、又は輸入の許可の日から5年以内に限り、更正の請求をすることができます。
誤り。
過少申告加算税、無申告加算税、重加算税は賦課課税方式となります。税関長は賦課決定通知書に納税告知書を添付して送達します。賦課課税方式で納税義務者が申告した課税標準が税関長の調査したところと同額であれば、納税告知書のみの送達になりますが、これらの加算税が課せられるということは同額ではないという事なので、賦課決定通知書も送達されます。
誤り。
保税展示場に入れられた外国貨物のうち、販売・消費を目的とするもの等は、保税展示場に外国貨物を入れることの承認の時が課税物件確定の時期となります。販売の瞬間に税関が毎回確認することは困難ですよね。
正しい記述です。
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03
本問は、関税の確定及び納付に関する手続きについて知識を問う問題です。
正しいです。
関税法7条の16第4項に規定されている通りです。
税関長による、「納税申告があつた場合において、その申告に係る税額等の計算が関税に関する法律の規定に従っていなかつたとき、その他当該税額等がその調査したところと異なるとき」、「更正又は決定をした後、その更正又は決定をした税額等が過大又は過少であることを知つたとき」の更正は、「税関長が当該更正又は決定に係る課税標準、当該更正又は決定により納付すべき税額その他政令で定める事項を記載した更正通知書又は決定通知書を送達して行う」とされています(関税法7条の16第1項、3項、4項)。
ただし、本問のような、「納税申告に係る貨物の輸入の許可前にする更正(当該貨物に係る関税の納付前にするもので税額等を減額するものに限る。)」は、更正通知書でなく、「納税申告に係る書面に記載した税額等を(中略)是正してその旨を当該納税申告をした者に通知することによってすることができる」と規定されています(関税法7条の16第4項)。なお、この場合、納税申告をした者に是正させることもできます(同項)。
誤りです。
「地域的な包括的経済連携協定(RCEP協定)の規定に基づき当該協定の原産品とされる貨物」としている部分が誤りです。正しくは、「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定の規定に基づき環太平洋包括的及び先進的協定の原産品とされる貨物」です。
関税暫定措置法12条の2に規定があります。
納税申告をした者は、当該納税申告に係る貨物が環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(環太平洋包括的及び先進的協定)の規定に基づき環太平洋包括的及び先進的協定の原産品とされる貨物であるとき、「環太平洋包括的及び先進的協定の規定に基づく関税の譲許の便益の適用を受けていない場合において、当該貨物につき当該譲許の便益の適用を受けることにより、当該納税申告に係る納付すべき税額(中略)が過大となるときは、当該貨物の輸入の許可の日から1年以内に限り、政令で定めるところにより、税関長に対し、当該納税申告に係る税額(中略)について同法第七条の十五第一項(更正の請求)の規定による更正の請求をすることができる」とされています。
本肢は関税暫定措置法12条の2には当たらないため、原則通り、関税法7条の15第1項が適用され、申告に係る貨物の輸入の許可があるまで又は当該許可の日から5年以内に限り、更正をすべき旨の請求をすることができることになります(関税法7条の15第1項)。
誤りです。
無申告加算税を徴収しようとするときは、納税告知書による納税の告知を必要としません(関税法9条の3第1項3号)。
誤りです。
「販売がされた時における現況による」という部分が誤りです。正しくは「保税展示場に販売用貨物を入れることの届出がされた時における現況による」です。
関税を課する場合の基礎となる貨物の性質及び数量は、当該貨物の輸入申告の時における現況によるのが原則ですが(関税法4条1項柱書)、
本肢のような保税展示場に入れられた外国貨物で、保税展示場における販売又は消費を目的とするものについては、例外にあたります。本肢のような場合は、保税展示場に販売用貨物を入れることの届出(関税法62条の11)がされた時(関税法4条1項3号の2)の現況によります。
正しいです。
関税法12条3項の規定通りです。
関税法12条1項本文で「納税義務者が法定納期限までに関税(中略)を完納しない場合(中略)、当該納税義務者は、その未納又は徴収に係る関税額に対し、(中略)延滞税を併せて納付しなければならない」と規定されていますが、同条3項では、「延滞税の額の計算の基礎となる関税額が1万円未満である場合」1項の規定を適用しないことが規定されています。また、関税額に一万円未満の端数がある場合も、これを切り捨てて計算すると規定されています(関税法12条3項)。
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