通関士の過去問
第57回（令和5年）
通関業法 問10

通関業法7条本文に「通関業者は、通関業務のほか、その関連業務として、通関業者の名称を用いて、他人の依頼に応じ、通関業務に先行し、後続し、その他当該業務に関連する業務を行なうことができる。」と定められています。

関連業務は、依頼を受けて通関業務を行うに際し、関連して発生する業務で、通関業務を行う前後を通じて生じるものです。

なお、関連業務の例として通関業法基本通達7-1（1）に挙げられているのは以下のものです。

・事前教示照会

・不開港出入許可申請

・外国貨物仮陸揚届

・見本一時持出許可申請

・保税地域許可申請

・外国貨物運送申告

・輸出差止申立または輸入差止申立に対する意見書提出

・関税法その他関税に関する法令以外の法令の規定により輸出または輸入に関して必要とする許可等の申請

関連業務は通関業務に付随して発生する業務ではありますが、空欄に「付随」を入れると、空欄の直後に「後続し」とあることから、「通関業務に付随して通関業務の後に発生する関連業務を行うことができる」という文になってしまいます。関連業務には通関業務に先立って発生するものも含まれることから、これでは不十分ということになります。

通関業法7条本文の「先行し、後続し」をまとめて覚えておきましょう。

関連業務は、依頼者から通関業務を依頼されていることを基礎とし、その通関業務の前後に発生する関連する業務のことです。

通関業者のメインのしごとは、通関業務と関連業務ですね。

通関業者の仕事を一つの直線というイメージにしましょう。

ーー関連業務ーーー｜ーー通関業務ーー｜ーーーーー関連業務ーーー

関連業務は、通関業務の前後にありますので、「先行」を選びます。

😃イメージをすると、わかりやすいかもしれないですね。

後続を選ぶ問題も出るかもしれないです。

正しい内容です。

通関業者は、通関業務のほか、その関連業務として、通関業者の名称を用いて、他人の依頼に応じ、通関業務に先行し、後続し、その他当該業務に関連する業務を行なうことができる。ただし、他の法律においてその業務を行なうことが制限されている事項については、この限りでないと規定されております。

（通関業法第7条）