通関士の過去問
第57回（令和5年）
通関業法問15

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この過去問の解説（3件）

法人の役員のうちに、通関業法6条１号から9号までの欠格事由に該当する者がある場合、その法人は欠格事由に該当することになります（通関業法6条10号）。

本問では空欄（ホ）の直後に「以上の刑」とあるため、何らかの刑に処せられたことを理由とした欠格事由についての文であることが分かります。

通関業法6条に規定された欠格事由のうち、何らかの刑に処せられたことを理由とするものについては、何の法律・規定に違反した場合か規定されているものと、単純に刑の種類が規定されているものとがあります。

そして、本問では、空欄（ホ）の前後に、何の法律に違反した場合か記載がないため、単純に刑の種類で規定されているものを答えれば良いと考えられます。

選択肢9. 禁錮

通関業法6条3号に「禁錮以上の刑に処せられた者であつて、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつてから三年を経過しないもの」は欠格事由に該当すると規定されています。

まとめ

通関業法6条に規定されている欠格事由として、刑に処せられたことが挙げられているものについて、刑に着目してまとめると、以下のとおりです。

通関業に直接関係する重要な規定に違反した場合と刑法等の犯罪に該当する場合とで、同じ罰金刑でも欠格事由に該当する年数が異なります。

（年数はそれぞれ、刑の執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算。）

※（重い刑）←懲役＞禁錮＞罰金＞拘留＞科料→（軽い刑）

禁錮以上：（どの法に違反したかを問わず）３年

罰金：

　・関税法第百八条の四から第百十二条（輸出してはならない貨物の輸出、輸入してはならない貨物の輸入、関税を免れる等の罪など）、国税又は地方税に関する法律中偽りその他不正の行為により国税又は地方税を免れる等の罪を定めた規定に違反→3年

　・通関業法に違反→3年

　・刑法第二百四条（傷害）、第二百六条（現場助勢）、第二百八条（暴行）、第二百八条の二第一項（凶器準備集合）、第二百二十二条（脅迫）若しくは第二百四十七条（背任）の罪若しくは暴力行為等処罰に関する法律の罪を犯して罰金の刑→2年

参考になった数9

法人の役員の欠格事由に関する問題です。

選択肢9. 禁錮

「〇〇以上の刑に処せられた者」という記述から見ると、「禁錮」を選ぶことがわかりました。

禁錮以上の刑に処せられた者であって、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなってから３年を経過しない者があるものにたいしては、通関業の許可はされないと規定されております。

😃禁錮以上の刑→３年

「禁３」で覚えましょう。

禁３→きんさん→金山（金が山ほど持っていても、３年以下はダメですね）

参考になった数3

通関業法に規定されている通関業の許可に係る欠格事由に関する問題です。

選択肢9. 禁錮

正しい内容です。

禁錮以上の刑に処せられた者であつて、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつてから三年を経過しないものについては、財務大臣は、通関業の許可をしてはならないと規定されております。
（通関業法第6条第4項）

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