通関士 過去問
第58回(令和6年)
問54 (関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問14)

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問題

通関士試験 第58回(令和6年) 問54(関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法 問14) (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述は、輸入の許可前における貨物の引取りに関するものであるが、( ニ )に入れるべき最も適切な語句を下の選択肢から選びなさい。

1  外国貨物(( イ )を除く。)を( ロ )後輸入の許可前に引き取ろうとする者は、関税額に相当する担保を提供して税関長の承認を受けなければならない。
2  輸入の許可前における貨物の引取りの承認を受けた貨物を、その輸入の許可前に外国に向けて送り出す場合には、( ハ )を受けなければならない。
3  経済連携協定における関税についての特別の規定による便益を適用する貨物について、輸入の許可前における貨物の引取りの承認を受ける場合には、その( ニ )に、当該経済連携協定の規定に基づく締約国原産地証明書を提出しなければならない。
4  関税を納付すべき物を内容とする郵便物(賦課課税方式が適用されるものに限る。)の名宛人は、あらかじめ税関長の承認を受けた場合には、当該郵便物に係る関税の課税標準及び税額についての決定がされる前に当該郵便物を受け取ることができる。この場合において、当該税関長は、関税額に相当する担保を当該名宛人に( ホ )。
  • 承認の申請の際
  • 積戻しの許可
  • 提供させなければならない
  • 提供させることができる
  • 提供させることはできない
  • 当該承認の取消し
  • 特例申告に係る貨物
  • 特例輸入者に係る貨物
  • 保税地域等に入れた
  • 輸出の許可
  • 輸入申告後相当と認められる期間内
  • 輸入申告の
  • 輸入数量が輸入基準数量を超えた場合の特別緊急関税の対象物品
  • 輸入の許可前
  • 予備申告の

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この過去問の解説 (3件)

01

関税法等に規定されている輸入の許可前における貨物の引取りの承認に関する問題です。

選択肢11. 輸入申告後相当と認められる期間内

正しい内容です。

「締約国原産地証明書、締約国原産品申告書等及び締約国品目証明書は、これらに係る貨物の輸入申告又は郵便物の輸出入の簡易手続の検査その他郵便物に係る税関の審査の際(輸入の許可前における貨物の引取りに規定する税関長の承認を受ける場合には、その申告又は審査後相当と認められる期間内)に、提出しなければならない。」という旨が規定されております。

(関税法施行令第61条4項)

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02

二の回答は輸入申告後相当と認められる期間内の回答が正解です。

原則経済連携協定の規定に基づく締約国原産地証明書(EPA)は輸入申告時に提出をしなければいけません。ただ、輸入許可前引取承認は引き取りを急いでいる際に利用する為、原産地証明書の提出が遅れる場合も同様の考え方といえます。(原産地証明書提出猶予の承認を受けた場合に限る。)

上記を踏まえて下記設問の解説をします。

 

選択肢1. 承認の申請の際

輸入許可前引取承認を受ける場合は税関長に申請し、その承認を受けなければいけないとされています。よって申請の際という表現が誤りです。

選択肢2. 積戻しの許可

経済連携協定を受けるには輸入の許可前という表現が正解の為、積戻しの許可という表現は誤りです。

選択肢3. 提供させなければならない

輸入許可前承認を受けるには該当貨物の関税額に相当する担保を提供しなければいけないとされてます。よって、提供させなければいけないという表現が誤りです。

選択肢4. 提供させることができる

選択肢3同様提供させることができるという表現が誤りです。

選択肢5. 提供させることはできない

選択肢3同様提供させることはできないという表現が誤りです。

選択肢6. 当該承認の取消し

税関長は輸入許可を与える事が出来ない場合は輸入許可前承認をしてはいけないとされてます。よって承認の取り消しという表現は誤りで。

選択肢7. 特例申告に係る貨物

イの回答では正解ですが、今回の設問には不適正な表現になる為誤りです。

選択肢8. 特例輸入者に係る貨物

特例輸入者に係る貨物特例申告貨物は除くという表現が正しいので誤りです。

選択肢9. 保税地域等に入れた

輸入申告は保税地域に入れてからするため、経済連携協定提出も同様の考え方になります。よって保税地域に入れたという表現は誤りです。

選択肢10. 輸出の許可

今回は輸入に関する問の為、輸出許可という表現は誤りです。

選択肢11. 輸入申告後相当と認められる期間内

上記の通り、輸入申告後相当と認められる期間内が正解です。

選択肢12. 輸入申告の

ロの回答では正解ですが、今回の設問には不適正な表現になる為誤りです。

選択肢13. 輸入数量が輸入基準数量を超えた場合の特別緊急関税の対象物品

特別緊急関税の対象物品は原産地証明適用不可の為誤りです。

 

選択肢14. 輸入の許可前

選択肢14の表現はすでに問題文に使用されているため、選択から除外されます。

選択肢15. 予備申告の

輸入申告のという表現が正しいので予備申告のという表現は誤りです。

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03

輸入の許可前における貨物の引取りに関する穴埋め問題です。

選択肢11. 輸入申告後相当と認められる期間内

正しい選択肢です。

経済連携協定における関税についての特別の規定による便益を適用する貨物について、輸入の許可前における貨物の引取りの承認を受ける場合には、その( 輸入申告後相当と認められる期間内 )に、当該経済連携協定の規定に基づく締約国原産地証明書を提出しなければならない。

 

補足:

経済連携協定=EPA

特別の規定による便益=EPA税率のことです。

 

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