通関士 過去問
第58回(令和6年)
問95 (通関書類の作成要領その他通関手続の実務 問5)
問題文
次の記述は、関税暫定措置法第8条の4(特恵受益国等原産品であることの確認)及び同法第12条の4(経済連携協定に基づく締約国原産品であることの確認)の規定に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選びなさい。
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問題
通関士試験 第58回(令和6年) 問95(通関書類の作成要領その他通関手続の実務 問5) (訂正依頼・報告はこちら)
次の記述は、関税暫定措置法第8条の4(特恵受益国等原産品であることの確認)及び同法第12条の4(経済連携協定に基づく締約国原産品であることの確認)の規定に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選びなさい。
- 税関長は、関税暫定措置法第8条の4の規定に基づき、輸入申告がされた貨物について特恵受益国等原産品であるかどうかの確認を行う方法として、特恵受益国等の権限ある当局に対し、当該貨物について質問することができる。
- 税関長は、関税暫定措置法第8条の4の規定に基づき、輸入申告がされた貨物について特恵受益国等原産品であるかどうかの確認を行う方法として、当該貨物を輸入する者に対し、当該貨物が特恵受益国等原産品であることを明らかにする資料の提供を求めることはできない。
- 税関長が、関税暫定措置法第12条の4の規定に基づき、輸入申告がされた貨物について経済連携協定の規定に基づく協定締約国の原産品であることの確認を行うことが可能となる期間は、いずれの経済連携協定の規定に基づく関税の譲許の便益の適用を受けようとしたかによらず、当該原産品の輸入申告の日から5年間とされている。
- 税関長は、関税暫定措置法第12条の4の規定に基づき、輸入申告がされた貨物について包括的な経済上の連携に関する日本国とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国との間の協定の規定に基づく協定締約国の原産品であることの確認を行う方法として、英国の税関当局に対し、当該貨物が当該原産品であることを明らかにする資料の提供を求めることができる。
- 税関長は、関税暫定措置法第12条の4の規定に基づき、輸入申告がされた貨物について日本国とアメリカ合衆国との間の貿易協定の規定に基づく協定締約国の原産品であることの確認を行う方法として、当該貨物を輸入する者に対し、当該貨物が当該原産品であることを明らかにする資料の提供を求めることができる。
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この過去問の解説 (3件)
01
関税暫定措置法に規定されている、経済連携協定に基づく締約国原産品であることの確認に関する問題です。
正しい内容です。
特恵受益国等の権限ある当局又は当該貨物の輸出者若しくは生産者に対し、当該貨物について質問し、又は当該貨物が特恵受益国等原産品であることを明らかにする資料の提供を求める方法は、特恵受益国等原産品であるかどうかの確認を行う方法として定められています。
(関税暫定措置法第8条の4第1項)
誤った内容です。
当該貨物を輸入する者に対し、当該貨物が特恵受益国等原産品であることを明らかにする資料の提供を求める方法は、特恵受益国等原産品であるかどうかの確認を行う方法として定められています。
(関税暫定措置法第8条の4第1項)
誤った内容です。
経済連携協定の規定に基づく協定締約国の原産品であることの確認を行うことが可能となる期間は、各協定でそれぞれ定められています。
(関税暫定措置法第12条の4)
正しい内容です。
協定締約国の権限ある当局、協定締約国の税関当局又は当該貨物の輸出者若しくは生産者に対し、当該貨物について質問し、又は当該貨物が締約国原産品であることを明らかにする資料の提供を求める方法は、協定締約国の原産品であることの確認を行う方法として定められています。
(関税暫定措置法第12条の4第1項)
正しい内容です。
当該貨物を輸入する者に対し、当該貨物が締約国原産品であることを明らかにする資料の提供を求める方法は、協定締約国の原産品であることの確認を行う方法として定められています。
(関税暫定措置法第12条の4第1項)
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02
本問は、特恵受益国等原産品または協定締約国の原産品であることの確認の方法について、知識を問う問題です。
正しいです。
税関長は、輸入申告がされた貨物について特恵受益国等原産品であるかどうかの確認をするために必要があるときは、
「特恵受益国等の権限ある当局(中略)に対し、当該貨物について質問し、又は当該貨物が特恵受益国等原産品であることを明らかにする資料の提供を求める方法」
によりその確認をすることができると、規定されています(関税暫定措置法8条の4第1項2号)。
なお、この質問は書面によってされます(関税暫定措置法8条の4第1項3号)。
誤りです。
税関長は、輸入申告がされた貨物について特恵受益国等原産品であるかどうかの確認をするために必要があるときは、
「当該貨物を輸入する者に対し、当該貨物が特恵受益国等原産品であることを明らかにする資料の提供を求める方法」
によりその確認をすることができると、規定されています(関税暫定措置法8条の4第1項1号)。
誤りです。
協定締約国の原産品であることの確認を行うことが可能となる期間について、いずれの経済連携協定の規定に基づく関税の譲許の便益の適用を受けようとしたかによらないとしている点が誤りです。
締約国の原産品であることの確認を行うことが可能となる期間などは、各協定によります。関税暫定措置法基本通達12の4-4にもまとめてあります。
正しいです。
税関長は、輸入申告がされた貨物について、経済連携協定の規定に基づき協定締約国の原産品とされるものであるか確認をするために必要があるときは、
当該経済連携協定の規定に基づき、協定相手国の権限ある当局又は税関当局に対し、当該貨物について質問し、又は当該貨物が締約国原産品であることを明らかにする資料の提供を求める方法によりその確認をすることができると規定されています(関税暫定措置法12条の4第1項2号)。
そして、本肢の「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」との協定において、協定相手国の権限ある当局又は税関当局は、「英国の税関当局」とされています(関税暫定措置法基本通達12の4-3(2))。
正しいです。
税関長は、輸入申告がされた貨物について、経済連携協定の規定に基づき協定締約国の原産品とされるものであるか確認をするために必要があるときは、
当該経済連携協定の規定に基づき、「当該貨物を輸入する者に対し、当該貨物が締約国原産品であることを明らかにする資料の提供を求める方法」によりその確認をすることができると規定されています(関税暫定措置法12条の4第1項1号)。
なお、米国協定においては、「輸入者への資料の提供の求めに対し、輸出者又は生産者が税関に当該情報を直接提供する方法を含む」とされています(関税暫定措置法基本通達12の4-3(1))。
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03
特恵受益国等原産品及び経済連携協定の出題頻度は高く、重要項目です。基礎をしっかり理解し、問題を解く事で何を問われるかがわかってきます。過去問題を繰り返し解き、練習を繰り返す事が大切です。
正しい内容です。
輸入申告がされた貨物について特恵受益国等産品であるかどうかの確認を行う方法として、特恵受益国等の権限ある当局に対し、貨物について質問する事ができます。
誤りです。
税関長は輸入者に特恵受益国等原産品である事を明らかにする資料の提供を求める事ができます。
誤りです。
各経済連携協定によって確認を行う事が可能となる期間が定められています。輸入申告の日から5年という縛りはありません。
正しい内容です。
日本国とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国との間の協定の規定に基づく協定締約国の原産品であることの確認を行う方法として英国当局に対し、貨物が原産品である事を明らかにする資料を提供を求める事が出来ます。
正しい内容です。
輸入申告された貨物で日本国とアメリカ合衆国との間の貿易協定の規定に基づく協定締約国の原産品である事の確認を行う方法として、貨物を輸入する者に対し、原産品である事を明らかにする資料の提供を求める事が出来ます。
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