第一種電気工事士の過去問 令和4年度(2022年) 午前 一般問題 問8
この過去問の解説 (2件)
この問題は需要率と負荷率を知ってないとどうにもなりません。
(A)需要率=最大需要電力÷設備容量
(B)負荷率=平均需要電力÷最大需要電力
です。順番に見ていきましょう。
まず、設備容量が400[kW]で需要率が60%つまり0.6ですので(A)式に代入すれば最大需要電力が240と求まります。これがPMとなります。
次に、負荷率0.5、最大需要電力240より平均需要電力が120と求まります。
ここで終わりではなく1日(24時間)の需要電力量を聞かれているので平均を24倍する必要があります。W=120×24=2880[kW・h]
この選択肢は誤りですが、与えられている条件から120という値は出ないと思います。
この選択肢は誤りですが、負荷率と需要率を逆にしてしまうと200という値がでてきます。
PMは正しいですがWが誤っています。
この選択肢が両方の値が正しいので正解となります。
負荷率・需要率に関する問題では簡単な方ですが、1日の需要電力をグラフで出題されるケースなどいくつか方式があります。ややこしく間違えやすいので自信がなければ捨て問にするのも手だと思います。
まず設備容量が400kWというのはその需要家が持つ設備の容量の合計値のことです。
この問題は以下の公式を覚えていれば解くことができます。
需要率=最大需要電力/設備容量
負荷率=平均需要電力/最大需要電力
これらをもとに出します。
最大需要電力=需要率×設備容量=0.6×400=240kW
平均需要電力=負荷率×最大需要電力=0.5×240=120kW
1日の需要電力量は平均需要電力×24時間なので
120×24=2880となります。
負荷率と需要率を逆に計算していくとこの値が出ますが誤りです。
この値は出ませんので誤りです。
PMは正解ですがWが誤りです。
正解になります。
需要率・負荷率は覚えることが難しいので感覚的に理解しましょう。
例えば自分の家の契約アンペアを設備容量として単相3線式40A契約とします。
需要率としては家中全ての照明やコンセントを全部使うことはないと思います。仮に6割くらい使うとします。
そうすると最大値=40A×需要率0.6となります。
負荷率は負荷が最大に対して平均がどのくらいかを示します。当然平均の方が値として最大より低いので分子側に来ます。
イメージをすることで覚えるよりも理解が早まります。
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