第一種電気工事士の過去問
令和4年度(2022年) 午後
一般問題 問30

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問題

第一種 電気工事士試験 令和4年度(2022年) 午後 一般問題 問30 (訂正依頼・報告はこちら)

図は、自家用電気工作物(500kW未満)の引込柱から屋内キュービクル式高圧受電設備(JISC4620適合品)に至る施設の見取図である。この図に関する各問いには、4通りの答えが書いてある。それぞれの問いに対して、答えを一つ選びなさい。
〔注〕図において、問いに直接関係のない部分等は、省略又は簡略化してある。

①に示すケーブル終端接続部に関する記述として、不適切なものは。
問題文の画像
  • ストレスコーンは雷サージ電圧が侵入したとき、ケーブルのストレスを緩和するためのものである。
  • 終端接続部の処理では端子部から雨水等がケーブル内部に浸入しないように処理する必要がある。
  • ゴムとう管形屋外終端接続部にはストレスコーン部が内蔵されているので、あらためてストレスコーンを作る必要はない。
  • 耐塩害終端接続部の処理は海岸に近い場所等、塩害を受けるおそれがある場所に適用される。

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この過去問の解説 (2件)

01

ストレスコーンとは、ストレスを軽減するためのものですが、このストレスとは何でしょうか?

衝撃や雷といったものではなく、「電位傾度」のことを指しています。つまり、電線で電位(電圧)が高い部分と低い部分が発生するのがストレスであり、終端接続部ではそれが発生するということですね。

選択肢1. ストレスコーンは雷サージ電圧が侵入したとき、ケーブルのストレスを緩和するためのものである。

冒頭にある通り、雷サージに対するストレスを緩和するものではありません。

選択肢2. 終端接続部の処理では端子部から雨水等がケーブル内部に浸入しないように処理する必要がある。

当然終端部から水が浸入するのは避けなければならないので正しいです。

選択肢3. ゴムとう管形屋外終端接続部にはストレスコーン部が内蔵されているので、あらためてストレスコーンを作る必要はない。

「~〇〇する必要がない」という選択肢は誤りになりがちですが、この問題においては記載の通りゴムとう管形屋外終端接続部にはストレスコーン部が内蔵されています。

選択肢4. 耐塩害終端接続部の処理は海岸に近い場所等、塩害を受けるおそれがある場所に適用される。

耐塩害とあるのでもちろん塩害を受ける恐れのある場所に適用します。

まとめ

ストレスとは何かを抑えておき、またいくつか種類のある終端接続部について確認しておきましょう。

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02

問題の場所は高圧引込開閉器の2次側接続場所付近になります。

ストレスコーンは銅遮蔽テープ端部への電気力線の集中を防ぎ、電位傾度を緩和し絶縁体の絶縁破壊を防止する役割を持っています。

選択肢1. ストレスコーンは雷サージ電圧が侵入したとき、ケーブルのストレスを緩和するためのものである。

雷サージ電圧が誤りです。電位の差によるストレスを緩和をさせるものです。

選択肢2. 終端接続部の処理では端子部から雨水等がケーブル内部に浸入しないように処理する必要がある。

説明の通りで問題ありません。

選択肢3. ゴムとう管形屋外終端接続部にはストレスコーン部が内蔵されているので、あらためてストレスコーンを作る必要はない。

ストレスコーンは2つも必要ないので問題ありません。

選択肢4. 耐塩害終端接続部の処理は海岸に近い場所等、塩害を受けるおそれがある場所に適用される。

耐塩害は海岸などに適用されます。終端接続処理だけでなく、引込ケーブルを支持する高圧ピン碍子なども耐塩害が使用されます。

まとめ

ストレスコーンの意味をしっかり理解していれば問題ありません。

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