第一種電気工事士 過去問
令和5年度(2023年) 午前
問20 (一般問題 問20)

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問題

第一種電気工事士試験 令和5年度(2023年) 午前 問20(一般問題 問20) (訂正依頼・報告はこちら)

高圧受電設備における遮断器と断路器の記述に関して、誤っているものは。
  • 断路器が閉の状態で、遮断器を開にする操作を行った。
  • 断路器が閉の状態で、遮断器を閉にする操作を行った。
  • 遮断器が閉の状態で、負荷電流が流れているとき、断路器を開にする操作を行った。
  • 断路器を、開路状態において自然に閉路するおそれがないように施設した。

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題は、高圧受電設備における 遮断器断路器 の操作手順に関する正しい理解を問うものです。遮断器と断路器は、電力の開閉に関わる重要な機器ですが、それぞれの役割や適切な操作手順を理解していないと、誤った操作によって設備に損傷を与えたり、作業員の安全を脅かす可能性があります。

選択肢1. 断路器が閉の状態で、遮断器を開にする操作を行った。

遮断器は負荷電流を遮断するための機器であり、断路器が閉じた状態で遮断器を開にすることは通常の手順として問題ありません。この記述は正しいです。
この選択肢は不正解です。

選択肢2. 断路器が閉の状態で、遮断器を閉にする操作を行った。

遮断器は負荷電流をオン・オフする機器であり、断路器が閉じている状態で遮断器を閉じることも一般的な運用手順の一つです。この記述は正しいです。
この選択肢は不正解です。

選択肢3. 遮断器が閉の状態で、負荷電流が流れているとき、断路器を開にする操作を行った。

断路器は無負荷時にのみ開閉可能な機器であり、負荷電流が流れている状態で断路器を開くと、アーク放電が発生し、大きな事故につながる可能性があります。負荷電流が流れた状態で断路器を開くことは誤った操作です。この記述は誤りです。
この選択肢は正解です。

選択肢4. 断路器を、開路状態において自然に閉路するおそれがないように施設した。

断路器は、誤動作や外部の影響で自然に閉じてしまうと危険なため、通常は確実に開放状態を保持できるように設計・施工されます。この記述は正しいです。
この選択肢は不正解です。

まとめ

高圧受電設備における 遮断器と断路器の操作手順を正しく理解することは、安全で確実な電力設備の運用に不可欠 です。特に、遮断器は負荷電流の開閉を担うのに対し、断路器は 無負荷状態でのみ 開閉できるという基本ルールを守ることが重要です。

このような設備の操作ミスは 重大な事故や設備損傷の原因 となるため、遮断器と断路器の違いをしっかり理解し、適切な手順を身につけましょう。

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02

遮断器と断路器の操作または施設に関する正誤問題です。

 

断路器 (DS; Disconnect Switch) も遮断器 (CB; Circuite Breaker) もどちらもスイッチで、電路の開閉のために用いられます。しかし、高圧電路の開閉では、その過程で接点間にアーク放電が生じる危険があるので、電流が流れる操作に対しては、安全に開閉するための機構が必要です。

 

断路器は、そのような機構が設けられていません。そのため、電流が流れているときに回路を切断したり、回路を繋いで電流を流すような使い方はできません。これに対して、遮断器は、電流が流れているときでも開閉できるような対策がなされています。

 

 

選択肢1. 断路器が閉の状態で、遮断器を開にする操作を行った。

正しいです。このとき負荷電流が流れていたとしても、遮断器を開にすることは問題ありません。

選択肢2. 断路器が閉の状態で、遮断器を閉にする操作を行った。

正しいです。このとき負荷電流が流れ始めたとしても、遮断器を閉にすることは問題ありません。

選択肢3. 遮断器が閉の状態で、負荷電流が流れているとき、断路器を開にする操作を行った。

誤りです。負荷電流が流れているとき、断路器を開にしてはいけません。

選択肢4. 断路器を、開路状態において自然に閉路するおそれがないように施設した。

正しいです。断路器が閉路することにより負荷電流が流れ始める場合があるので、自然に閉路しないように施設することは適切です。

まとめ

遮断器は負荷電流の開閉ができますが、断路器はこれができません。したがって、負荷を電源につなぐときは、先に断路器を閉 (ON) にし、その次に遮断器を閉 (ON) にします。負荷を電源から切り離すときは、この逆にして、まず遮断器を開 (OFF) にして電流を止めてから、断路器を開 (OFF) にします。

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03

高圧受電設備における遮断機と断路器に関する問題です。

似たような名前ですが、役割が異なる為に区別できるようにしましょう。

遮断機は電気回路を遮断する装置で、短絡・地絡が起きた時に回路を保護するものです。

断路器(ディスコン)は点検、修理の際に、母線から切り離す開閉器があります。

負荷電流が流れている回路には、遮断には用いません。

遮断機を開いて切り離し、逆に回路を接続する際は断路器を閉じて、遮断機を閉じます。

遮断機の前後に断路器を設けるカタチをとります。

選択肢1. 断路器が閉の状態で、遮断器を開にする操作を行った。

誤:断路器は点検・修理の際に、母線から切り離すために用いるので、閉(その部分には電気が流れていない)の状態で遮断機を開状態にしても問題ありません。

選択肢2. 断路器が閉の状態で、遮断器を閉にする操作を行った。

誤:断路器を閉(部分的に電気が流れていない)状態で、遮断機を閉にしても問題ありません。

選択肢3. 遮断器が閉の状態で、負荷電流が流れているとき、断路器を開にする操作を行った。

正:遮断機が閉状態で負荷電流が流れている時、断路器を開状態にすると負荷電流が流れていて危険な状態となります。

選択肢4. 断路器を、開路状態において自然に閉路するおそれがないように施設した。

誤:断路器を、開状態で閉路しないようにすることは危険性はありません。

まとめ

遮断機はその名の通り電気を遮断する機器なので、機器の前では電気が流れていて危険です。

断路器は回路を迂回させるイメージを持てば、その間は電気が流れていない為、

触れても危険性はないと考えれば分かりやすいと思います。

そのために2つの断路器の間に、遮断機を設ければ断路器が開状態であれば遮断機にも電気が流れていない為、

点検等が可能になります。

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