1級土木施工管理技士 過去問
平成25年度 択一式
問4 ((旧)平成25年〜27年度 問4)

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問題

1級土木施工管理技士試験 平成25年度 択一式 問4((旧)平成25年〜27年度 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

道路に使用される盛土材料に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 盛土の安定や沈下などが問題となる材料は、法尻・緑地などに使用し、岩塊や礫質土は、排水処理と安定性向上のため法面表層部へ使用する。
  • 高含水比の粘性土により高い盛土を行うときは、盛土内の含水比を低下させるために、ある一定の高さごとに透水性のよい山砂を用い、盛土内に排水層を設ける。
  • 支持力や施工性が確保できない現場発生土は、現場内で発生する他の材料と混合したり、セメントや石灰による安定処理を行う。
  • 高含水比の現場発生土は、なるべく薄く敷き均した後、十分な放置期間をとり、ばっき乾燥や処理材の混合調整を行う。

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この過去問の解説 (3件)

01

1、誤り。
盛土の安定や沈下などが問題となる材料とは、一般的に粘性土を指します。
粘性土を法尻・緑地に使用してしまうと、地下水や降雨水等といった、浸透水による崩壊が懸念されるため使用には適しません。
法尻・緑地に使用すべき材料は、せん断力が大きく圧縮性の小さい岩塊や礫質土が適します。
また、法面表層部は植生工等の基盤となる材料(粘性土)が適しているため岩塊や礫質土では適しません。

2、設問の通り。
排水層の材料は、透水性のよい材料を使用するのが基本です。
ワンポイントアドバイス
透水性が小さい(透水性の悪い)=水を通さない
透水性が高い(透水性のよい)=水を通す

3、設問の通り。
現場発生土を、現場内で発生する他の材料(良質なもの)との混合や、セメントや石灰による安定処理を行う事により、支持力や施工性が確保できます。

4、設問の通り。
ばっき乾燥とは、いわゆる天日干しです。コスト面ではメリットがあるが、広大な土地が必要となります。
混合調整は、セメントや石灰をキーワードにして覚えておきましょう。

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02

〇土砂災害等により高含水比の土砂の対応については、セメント等を貧配合で混合し、現場搬出を行う事で円滑な運搬ができます。

参考になった数63

03

盛土材料の性質は、道路の施工をする際、非常に重要です。

よい道路を作ることを想像し、問題を読み解きましょう。

 

選択肢1. 盛土の安定や沈下などが問題となる材料は、法尻・緑地などに使用し、岩塊や礫質土は、排水処理と安定性向上のため法面表層部へ使用する。

誤り

盛土の法尻は、盛土全体の荷重を支える最も重要な部分であり、

ここに不安定な材料を使用することは、盛土全体のすべり破壊のリスクを著しく高めます。

原則として除去・改良するか、別の用途に回すべきです。

また、岩塊・礫質土は良質な材料ですが、法面表層への使用は一般的ではなく

盛土の内部や基礎部など、その特性を最も活かせる場所に使用されます。

 

選択肢2. 高含水比の粘性土により高い盛土を行うときは、盛土内の含水比を低下させるために、ある一定の高さごとに透水性のよい山砂を用い、盛土内に排水層を設ける。

正解

排水層は圧密沈下の促進や盛土の安定性向上効果があるため、

有効な工法です。

選択肢3. 支持力や施工性が確保できない現場発生土は、現場内で発生する他の材料と混合したり、セメントや石灰による安定処理を行う。

正解

安定処理によって高い支持力を持つ改良土に変えることができます。

また、現場発生土を有効活用することで、外部からの良質な材料の搬入や、

発生土の処分に伴うコストと環境負荷を低減できます。

 

選択肢4. 高含水比の現場発生土は、なるべく薄く敷き均した後、十分な放置期間をとり、ばっき乾燥や処理材の混合調整を行う。

正解

ばっき乾燥や処理材の混合調整を行う事で含水比を調整することで、

その後の締固め作業を容易にし、安定した盛土や埋戻しを可能にします。

まとめ

使用材料は、「もしここにあったら」と想像すると、間違いに気づきやすいです。

現場発生土は、工夫をしなるべく有効活用するという観点でいましょう。

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