1級土木施工管理技士 過去問
平成26年度 択一式
問45 ((旧)平成25年〜27年度 問45)

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問題

1級土木施工管理技士試験 平成26年度 択一式 問45((旧)平成25年〜27年度 問45) (訂正依頼・報告はこちら)

鋼構造物における重防食塗装に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
  • 防食下地は、一次防せい( 錆 )プライマー、無機ジンクリッチペイント、溶融亜鉛めっき、金属溶射により、犠牲防食作用やアルカリ性保持などの腐食抑制効果によって鋼材の腐食を防ぐ。
  • 下塗塗料は、防食下地と良好な付着性を有し、水と酸素の腐食因子と塩化物イオンなどの腐食促進因子の浸透を抑制して、防食下地の劣化、消耗を防ぐ。
  • 中塗塗料は、下塗塗料と上塗塗料の付着を確保し、色相を調整して下塗塗料の色相を隠蔽する。
  • 上塗塗料は、耐候性のよい樹脂と顔料により、長期間にわたって鋼構造物の光沢や色相を維持し、下層塗膜を紫外線から保護する。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.誤りです。重防食塗装は防食塗装、下塗塗装、中塗塗装、上塗塗装の4段階に分かれます。尚、一次防錆プライマーは工場での制作過程で実施されるものです。防食塗装のタイミングで行うものではありません。

2. 設問のとおりです。下塗塗装は酸素、水、塩化物イオンなどからの腐食性物質の高い浸透抑制効果を目的としています。

3.設問のとおりです。中塗塗装は設問の付着確保、色相調整の他に下塗塗装同様の浸透抑制効果を目的としています。

4. 設問のとおりです。上塗塗装は下塗塗装を紫外線から保護するのが主な目的です。

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02

鋼構造物における「重防食塗装」に関する問題です。

1.適当ではありません。

 一次防錆プライマーは防食下地ではありません。

 原板ブラスト処理直後より工場制作間の鋼材の発錆を防ぐ目的にて

 塗布するものです。他に挙がっているものは防食下地とみなします。

2.適当です。

 下塗塗料に関しての仕様は本文の通りです。

3.適当です。

 中塗塗料の役割は本文の通りです。

4.適当です。

 上塗塗料の役割は本文の通りです。

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03

鋼構造物における重防食塗装に関する問題です。

選択肢1. 防食下地は、一次防せい( 錆 )プライマー、無機ジンクリッチペイント、溶融亜鉛めっき、金属溶射により、犠牲防食作用やアルカリ性保持などの腐食抑制効果によって鋼材の腐食を防ぐ。

問題は不適切となっています。
一次防錆プライマーとは、鋼材をブラスト処理した直後に、加工中に錆びるのを防ぐために一時的に塗布されるプライマーのことであり、防食下地ではありません。

選択肢2. 下塗塗料は、防食下地と良好な付着性を有し、水と酸素の腐食因子と塩化物イオンなどの腐食促進因子の浸透を抑制して、防食下地の劣化、消耗を防ぐ。

設問は適切となります。
防食処理の下塗塗料は、素材と上塗塗料の間の「橋渡し」となり、錆や腐食を防ぐ役割があります。
鋼構造物の防食処理としては、亜鉛末を含む「ジンクリッチペイント」のような高い防錆効果を持つ塗料が使用されます。 

選択肢3. 中塗塗料は、下塗塗料と上塗塗料の付着を確保し、色相を調整して下塗塗料の色相を隠蔽する。

設問は適切となります。
塗装回数を重ねることによって、塗膜を厚くし、鉄などの素材を腐食からより強力に保護します。色ムラをなくして均一な塗膜を形成することによって、下塗りと上塗り塗料の密着性を高める効果が期待できます。

選択肢4. 上塗塗料は、耐候性のよい樹脂と顔料により、長期間にわたって鋼構造物の光沢や色相を維持し、下層塗膜を紫外線から保護する。

設問は適切となります。
防食処理の上塗り塗料とは、重防食塗装システムの最終段階で、下塗り・中塗り塗膜を紫外線や雨風などから保護し、長期的な耐久性と綺麗な外観を与える役割を担う塗料になります。
防水性と撥水性があり、腐食原因となる水分や酸化から守る機能があります。
 

まとめ

上塗り塗料の種類としては以下のものがあります。
・フッ素樹脂塗料:耐候性、耐久性ともに非常に優れた塗料になります。
・ウレタン樹脂塗料:柔軟性及び耐候性の高い塗料になります。
・シリコン樹脂塗料:紫外線に強く、耐久性が高い塗料になります。

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