1級土木施工管理技術の過去問
令和2年度
選択問題 問37

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

1級土木施工管理技術検定学科試験 令和2年度 選択問題 問37 (訂正依頼・報告はこちら)

海岸の潜堤・人工リーフの機能や特徴に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 離岸堤に比較して、反射波が小さく、堤体背後の堆砂機能が大きい。
  • 天端が海面下であり、構造物が見えないことから景観を損なわないが、船舶の航行、漁船の操業などの安全に配慮しなければならない。
  • 捨石などの材料を用いた没水構造物で、波浪の静穏化、沿岸漂砂の制御機能を有する。
  • 天端水深、天端幅により堤体背後への透過波が変化し、小さな波浪はほとんど透過し、大きな波浪を選択的に減衰させる。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

潜堤(せんてい)とは堤体が水面下に没した消波構造物であり、潜堤のうち、天端水深を深く、天端幅を広くしたものを人工リーフといいます。

潜堤・人工リーフ は、自然のサンゴ礁を真似た構造物で、海岸付近に幅広い浅瀬をつくる ものです。波は水深が浅くなると砕けてその勢いを失うことから、潜堤 ・人工リーフによってつくられた浅瀬により沖のほうで波が砕けるので波の小さい海域をつくることができます。

選択肢1. 離岸堤に比較して、反射波が小さく、堤体背後の堆砂機能が大きい。

不適当です。

離岸堤は、沖合いに海岸線と平行に作られる構造物で、波を消す機能、または波の勢いを弱める機能で陸上部への 波の侵入を食い止める効果があります。また海岸の砂が波で沖にとられるのを防ぎ、背後に砂をためる効果があります。 これを堆砂機能といいます。

上述したように、潜堤・人工リーフは離岸堤に比較して、反射波を小さくする効果がありますが、堤体背後の堆砂機能は離岸堤の方が大きいです。

選択肢2. 天端が海面下であり、構造物が見えないことから景観を損なわないが、船舶の航行、漁船の操業などの安全に配慮しなければならない。

設問の通りです。

天端が海面下であり、構造物が見えないことから景観を損ないませんが、船舶の航行、漁船の操業などの安全に配慮しなければなりません。

選択肢3. 捨石などの材料を用いた没水構造物で、波浪の静穏化、沿岸漂砂の制御機能を有する。

設問の通りです。

捨石などの材料を用いた没水構造物で、波浪の静穏化、沿岸漂砂の制御機能を有します。

選択肢4. 天端水深、天端幅により堤体背後への透過波が変化し、小さな波浪はほとんど透過し、大きな波浪を選択的に減衰させる。

設問の通りです。

天端水深、天端幅により堤体背後への透過波が変化し、小さな波浪はほとんど透過し、大きな波浪を選択的に減衰させます。

参考になった数20

02

潜堤・人工リーフは、消波または波高減衰を目的に海面下に構築する没水構造物で、その背後に砂を貯えて侵食防止を図るものです。

潜堤・人工リーフは離岸堤と比較して、反射波が小さく、堤体背後の堆砂機能は少ないです。

参考になった数10