1級土木施工管理技術の過去問
令和5年度
選択問題 問34

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問題

1級土木施工管理技術検定学科試験 令和5年度 選択問題 問34 (訂正依頼・報告はこちら)

重力式コンクリートダムで各部位のダムコンクリートの配合区分と必要な品質に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
  • 着岩コンクリートは、所要の水密性、すりへり作用に対する抵抗性や凍結融解作用に対する抵抗性が要求される。
  • 外部コンクリートは、水圧等の作用を自重で支える機能を持ち、所要の単位容積質量と強度が要求され、発熱量が小さく、施工性に優れていることが必要である。
  • 内部コンクリートは、岩盤との付着性及び不陸のある岩盤に対しても容易に打ち込めて一体性を確保できることが要求される。
  • 構造用コンクリートは、鉄筋や埋設構造物との付着性、鉄筋や型枠等の狭隘部への施工性に優れていることが必要である。

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題で覚えておくポイントは、ダムコンクリートについてです。

大きな構造物の場合はコンクリートの種類が変わりやすいので、注意が必要です。

選択肢1. 着岩コンクリートは、所要の水密性、すりへり作用に対する抵抗性や凍結融解作用に対する抵抗性が要求される。

不適当です。

外部コンクリートは、所要の水密性、すりへり作用に対する抵抗性や凍結融解作用に対する抵抗性が要求されます。

それぞれほかの選択肢と混合しているので、気を付けましょう。

選択肢2. 外部コンクリートは、水圧等の作用を自重で支える機能を持ち、所要の単位容積質量と強度が要求され、発熱量が小さく、施工性に優れていることが必要である。

不適当です。

内部コンクリートは、水圧等の作用を自重で支える機能を持ち、所要の単位容積質量と強度が要求され、発熱量が小さく、施工性に優れていることが必要です。

それぞれほかの選択肢と混合しているので、気を付けましょう。

選択肢3. 内部コンクリートは、岩盤との付着性及び不陸のある岩盤に対しても容易に打ち込めて一体性を確保できることが要求される。

不適当です。

着岩コンクリートは、岩盤との付着性及び不陸のある岩盤に対しても容易に打ち込めて一体性を確保できることが要求されます。

それぞれほかの選択肢と混合しているので、気を付けましょう。

選択肢4. 構造用コンクリートは、鉄筋や埋設構造物との付着性、鉄筋や型枠等の狭隘部への施工性に優れていることが必要である。

適当です。
構造用コンクリートは、鉄筋や埋設構造物との付着性、鉄筋や型枠等の狭隘部への施工性に優れていることが必要です。

ダムに限った話ではありませんが、上記の事柄は必要でしょう。

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02

各部位に用いられるコンクリートについて、役割に応じて異なる性質を理解し学習しましょう。

選択肢1. 着岩コンクリートは、所要の水密性、すりへり作用に対する抵抗性や凍結融解作用に対する抵抗性が要求される。

適当ではありません。

 

着岩コンクリートは、ダムと岩盤の間のコンクリートで、岩盤との密着性が最も重要です。水密性や耐久性も求められますが、主な目的は岩盤との一体性を確保することです。

選択肢2. 外部コンクリートは、水圧等の作用を自重で支える機能を持ち、所要の単位容積質量と強度が要求され、発熱量が小さく、施工性に優れていることが必要である。

適当ではありません。

 

外部コンクリートは、ダムの外側を覆うコンクリートで、水圧や温度変化に耐える必要があります。そのため、水密性、耐久性、耐凍害性などが求められます。内部コンクリートが水圧に耐えるという記述は誤りです。

選択肢3. 内部コンクリートは、岩盤との付着性及び不陸のある岩盤に対しても容易に打ち込めて一体性を確保できることが要求される。

適当ではありません。

 

内部コンクリートは、ダムの中心部を構成するコンクリートで、水圧に耐え、ダムの重量を支える役割を担います。そのため、高強度、低発熱量、耐久性などが求められます。岩盤との付着性は、着岩コンクリートが担う役割です。

選択肢4. 構造用コンクリートは、鉄筋や埋設構造物との付着性、鉄筋や型枠等の狭隘部への施工性に優れていることが必要である。

適当です。

 

構造用コンクリートは、ダム内に設置される各種構造物(ゲート、水管橋など)を固定するためのコンクリートです。これらの構造物は、鉄筋や埋設物が多く、狭い場所での施工が求められるため、鉄筋との付着性や施工性が重要となります。

まとめ

着岩コンクリート: 岩盤との密着性が重要

内部コンクリート: 高強度、低発熱量、耐久性

外部コンクリート: 水密性、耐久性、耐凍害性

構造用コンクリート: 鉄筋との付着性、施工性

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