一級建築士の過去問
平成27年（2015年）
学科3（法規） 問57

Ａ点について設問から条件を抽出します。
▽商業地域、北側15ｍ道路＋セットバック４ｍ＋建物28ｍ（47ｍ）、南側６ｍ＋セットバック３ｍ。
この時、以下の検討が出来ます。
＜道路斜線＞
・Ａ点は、北側道路幅員15ｍ×２＝30ｍ以内には無いことと、南側道路中心線より10ｍ以内にあることから、南側道路幅員６ｍの道路高さ制限を受けます。商業地域内であることで北側斜線も該当しません。
隣地及び道路との高低差もありません。
・道路斜線算定（南側道路）６ｍ道路幅員＋セットバック３ｍ×２＝12ｍ
・商業地域であることから斜線勾配は、1.5
・最高の高さは、1.5×12ｍ＝18ｍ
＜隣地斜線＞
商業地域内は高さ31ｍを超える部分が対象　⇒18ｍ（検討不要）
※Ａ点における地盤面からの建築物の高さの最高限度は、18ｍとなります。

道路高さ制限・隣地高さ制限・（北側斜線制限）を確認し、厳しい数値を採用します。

道路高さ制限
・前面道路幅員の確認
　　６ｍのまま
・A点の水平距離
　　L＝3m+6m+3m＝12ｍ　＜　20ｍ（南側道路制限を受ける）
・高さ計算
　　12ｍ×1.5（非住居系）＝18.0m・・・①

隣地高さ制限
・商業地域内は高さ31ｍを超える場合に制限対象
　　道路高さ（18.0ｍ）＜31ｍ　対象外・・・②

①，②より、18.0ｍ

南側からの道路斜線制限はみなし道路境界線12m*1.5=18m
商業地域のため、北側斜線制限はなし。
隣地斜線制限は31mを超える部分に適用されるため、検討する必要なし。

よって、地盤面からのA点における建築物の高さの最高限度は、18mとなります。