一級建築士の過去問
平成28年(2016年)
学科2(環境・設備) 問24
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問題
一級建築士試験 平成28年(2016年) 学科2(環境・設備) 問24 (訂正依頼・報告はこちら)
伝熱に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 透明フロート板ガラスは、一般に、可視光線に比べて長波長域の赤外線を通しにくい。
- 単層壁の熱貫流抵抗は、同一の材料で壁の厚さを2倍にしても2倍にはならない。
- 壁体表面の対流熱伝達率は、風速が大きいほど大きくなる。
- グラスウールの熱伝導率は、一般に、かさ比重( 密度 )が大きいほど大きくなる。
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この過去問の解説 (3件)
01
透明フロート板ガラスは波長が300~3,000nmの光線を約80%透過しますが、3,000nmを超えると透過率は下がり、吸収率が大きくなります。
2.[正]
熱貫流抵抗Rは下式により求まります。
R=ri+rk+ro (m2・K/W)
ここで、ri:室内側熱伝達抵抗
rk:壁の熱伝導抵抗
ro:室外側熱伝達抵抗
従って壁厚を2倍にしても、riとroの値は変わらないため熱貫流抵抗は2倍とはなりません。
3.[正]
対流熱伝達率は壁などの固体表面と空気などの流体との熱の伝わりやすさを表すもので対流(風速)の影響を受け、風速が大きくなるほど大きくなります。
4.[誤]
熱伝導率は一般に密度が大きいほど大きくなります。ただし、グラスウールの場合は密度が小さいものほど熱伝導率は大きくなります。
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02
2.設問通り、適当です。
3.設問通り、適当です。
4.誤りです。
グラスウールなどの繊維系断熱材は厚みが増すと「かさ比重」が大きくなります。
「かさ比重」とは、材の内部空隙を含む個体の比重を意味しています。グラスウールは「かさ比重」が大きくなると断熱材内部の空隙が狭く小さくなるので、空気の流動が少なくなり熱伝導率は小さくなります。
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03
2. 設問の通り
単層壁の熱貫流抵抗は、壁の熱伝導抵抗と外側・内側の熱伝達抵抗の和で
す。
壁の[熱伝導抵抗]は壁厚に比例して大きくなりますが、外・内側の熱伝達
抵抗は変わらないため、熱貫流抵抗は2倍にはなりません。
3. 設問の通り
4. 誤り
通常の断熱材では、
かさ比重<大> = 熱伝導率<大>
グラスウール等繊維系断熱材のみ、
かさ比重<大> = 熱伝導率<小>
*繊維系断熱材は繊維の間に空気を含むことによって断熱性を発揮しま
す。繊維のかさ比重(密度)を増やすことで、より空気を閉じ込めておくこ
とができる(対流を阻止できる)ため熱伝導率は小さくなり、断熱性が上が
ります。
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