一級建築士の過去問
平成28年(2016年)
学科2(環境・設備) 問25
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問題
一級建築士試験 平成28年(2016年) 学科2(環境・設備) 問25 (訂正依頼・報告はこちら)
建築物における防火・防災に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 水平避難方式は、一つの階を複数のゾーン( 防火区画や防煙区画 )に区画し、火災の発生時に、火災の発生していないゾーンに水平に移動することによって安全を確保する方法である。
- 火災室で発生した熱を伴った煙は、階段室に流入すると、一般に、3~5m/s程度の速さで上昇する。
- 中央部に光庭となるボイド空間を設けた超高層集合住宅において、ボイド空間を取り囲む開放廊下を避難経路とする場合、煙の拡散を防ぐために下層部分からボイド空間への給気を抑制する必要がある。
- 等価可燃物量は、可燃物発熱量が等価な木材の重量に換算した量である。
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この過去問の解説 (3件)
01
水平避難方式は一つの階を防火区画や防煙区画により複数のゾーンに区画し、火災の発生していないゾーンに水平移動することで安全を確保する方式です。病院等の自力での避難が困難な避難者がいる施設で有効です。
2.[正]
煙の流動速度は水平方向で0.5~1.0(m/s)、垂直方向で3.0~5.0(m/s)です。
3.[誤]
煙が滞留、充満しないよう下層部分からボイド空間への十分な給気を行う必要があります。
設問では給気を抑制とあるため誤りです。
4.[正]
設問の通りです。可燃物は材質により火災性状が異なるので等価な発熱量の木材重量に換算します。
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02
2.設問通り、適当です。
3.誤りです。
超高層集合住宅での中央部ボイド空間は、煙突効果により上層部に煙が充満します。上部の煙溜まりを希釈するために、ボイドの側面や下層部から給気を行いボイド内空気の流通を促進することが望ましいです。
4.設問通り、適当です。
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03
2. 設問の通り
階段等、上方向への煙の流動速度
:3〜5m/s
廊下等、水平方向の煙の流動速度
:0.5〜1.0m/s
3. 誤り
煙の拡散を防ぐためには、下層部からのボイド空間への給気を促進する必要があります。
4. 設問の通り
[等価可燃物量]
…異なる材質の火災の性状を比較するため、各材料の発熱量を木材の場合に置き換え、木材重量に換算した量を言います。
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