一級建築士の過去問
平成28年(2016年)
学科5(施工) 問110
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問題
一級建築士試験 平成28年(2016年) 学科5(施工) 問110 (訂正依頼・報告はこちら)
コンクリート工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- マスコンクリートの温度ひび割れを抑制するために、普通ポルトランドセメントの代わりに、中庸熱ポルトランドセメントを採用した。
- コンクリートの乾燥収縮ひずみを抑制するために、所要のワーカビリティーが得られる範囲で、単位粗骨材量をできるだけ大きくした。
- 軽量コンクリートのポンプ圧送中のスランプロス( スランプ低下 )を抑制するために、人工軽量骨材はあらかじめ十分に吸水したものを使用した。
- 高強度コンクリートの自己収縮を抑制するために、所要のワーカビリティーが得られる範囲で、単位セメント量をできるだけ大きくした。
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この過去問の解説 (3件)
01
1:設問通りです
マスコンクリートは使用するセメントの水和反応による発熱でコンクリート表面で温度差によるひび割れを起こします。
それを抑制するために普通ポルトランドセメントの代わりに中庸熱ポルトランドセメントを使用します。
2:設問通りです
コンクリートの乾燥収縮ひずみを抑制させるために単位粗骨材量をできるだけ大きくしておきます。
3:設問通りです
人工軽量骨材にあらかじめ十分に吸水させておくと
軽量コンクリートのポンプ圧送中のスランプロスを抑制させることができます。
4:誤りです
単位セメント量を多くすると水和熱量が大きくなるので自己収縮が促進されます。したがって単位セメント量はできるだけ小さくします。
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02
マスコンクリートの温度ひび割れは
使用するセメントの水和による発熱で
部材が温度上昇を生じる事が主な原因です。
温度ひび割れを抑制する為には
普通ポルトランドセメントの代わりに
中庸熱ポルトランドセメントや低熱ポルトランドセメントを採用します。
2.適当です。
コンクリートの乾燥収縮ひずみは
セメントペーストの収縮によって発生します。
乾燥収縮ひずみを抑制する為に
所定のワーカビリティが得られる範囲で
単位粗骨材量をできるだけ大きくする必要があります。
3.適当です。
軽量コンクリートに使用する人工軽量骨材は
ポンプ圧送中のスランプ低下を抑制する為に
あらかじめ十分に給水したものを使用します。
4.不適当です。
高強度コンクリートの単位セメント量は
コンクリートの自己収縮を抑制する為に
所要の品質(ワーカビリティ)が得られる範囲で
できるだけ小さくします。
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03
マスコンクリート(部材寸法の大きな構造物)の温度ひび割れを抑制する方法の一つとして、コンクリートの温度上昇量を制御することが有効です。中庸熱ポルトランドセメントは、水和熱を抑える目的で調合されたもので、普通ポルトランドセメントに比べ、温度ひび割れを抑制することができます。
2. 設問の通り
3. 設問の通り
軽量コンクリートをポンプ圧送する場合、軽量骨材の吸水作用によりスランプの低下を招くので、あらかじめ十分に軽量骨材を吸水させておきます。
4. 誤り
自己収縮を抑制するためには、単位セメント量をできる限り[少なく]する必要があります。よって設問の記述は誤りです。
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