一級建築士の過去問
平成28年(2016年)
学科5(施工) 問109

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問題

一級建築士試験 平成28年(2016年) 学科5(施工) 問109 (訂正依頼・報告はこちら)

型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • せき板の取外し後に湿潤養生をしない計画の基礎のせき板の存置期間は、計画供用期間の級が「標準」であったので、構造体コンクリートの圧縮強度が5N/mm2以上に達するまでとした。
  • スラブ下( 片持スラブを除く。 )の支保工の取外しに当たり、コンクリートの圧縮強度が設計基準強度に達していなかったが、コンクリートの圧縮強度が12N/mm2以上であり、かつ、構造計算により安全であることを確認した。
  • 柱型枠の構造計算を行うに当たり、コンクリートの打込み速さが20m/hを超え、打込み高さを3.6mとして予定していたので、側圧は、「フレッシュコンクリートのヘッド( 側圧を求める位置から上のコンクリートの打込み高さ )」と「フレッシュコンクリートの単位容積質量に重力加速度を乗じたもの」とを乗じた値とした。
  • 壁型枠に設ける配管用のスリーブのうち、開口補強が不要であり、かつ、スリーブの径が200mm以下の部分について、特記がなかったので、当該スリーブに紙チューブを採用した。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は1です。

1:誤りです
基礎・梁側面・柱・壁の垂直のせき板は計画供用期間の級が「短期or標準」の場合、構造体コンクリートの圧縮強度が5N/mm²以上に達したら外すことができますが、湿潤養生をしない場合はこの圧縮強度を10N/mm²以上とします。

2:設問通りです
スラブ下、梁下の水平の支保工は圧縮強度が規定の強度に達するか、12N/mm²以上で、かつ構造計算によって安全が確認された場合は解体をすることができます。

3:設問通りです
打込み時のコンクリートによる側圧は打ち込み速さが20m/h以下の場合はヘッドと単位容積質量に重力加速度を乗じたものを所定の式に代入することで求められますが、20m/hを超える場合はこの2つの値の積をとります。

4:設問通りです
開口補強が不要であり、スリーブの径が200mm以下の部分の配管用のスリーブは紙チューブでもよいです。

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02

1. 誤り
せき板の取外し後「湿潤養生をしない」場合、基礎において、圧縮強度が10N/㎟以上となるまでせき板を存置するものとします。よって設問は誤りです。

*せき板の最小存置期間はコンクリートの材齢または圧縮強度により定められます。

 ■圧縮強度による場合
  ・垂直面(柱・壁・梁側面・基礎)
  普通コンクリート(短期・標準)
  …5N/㎟以上(湿潤養生をしない場合10/N㎟以上)
  普通コンクリート(長期・超長期)
  …10N/㎟以上(湿潤養生をしない場合15N/㎟以上)

  ・水平面(梁下・スラブ下)
  原則支保工取り外し後。ただし、Fcの50%に達すればせき板のみ解体可
  (JASS5)

2. 設問の通り
支保工の最小存置期間はコンクリートの材齢または圧縮強度により定められます。

 ■圧縮強度による場合
  ・スラブ下…圧縮強度がFcの85%以上、または12N/㎟以上かつ構造計算に
        より安全であることを確認

  ・梁下…圧縮強度がFcの100%以上、かつ構造計算により安全を確認

3. 設問の通り

4. 設問の通り
柱及び梁以外の箇所で開口補強が不要であり、かつスリーブ径が200㎜以下の部分は紙チューブとすることができます。

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03

1.不適当です。
せき板の取外し後に湿潤養生をしない計画の
基礎のせき板の存置期間は
計画供用期間の級が標準の場合
10N/m㎡以上に達した湿潤養生期間を
満足する必要があります。


2.適当です。
床スラブ下の支保工は
コンクリートの圧縮強度が12m㎡以上かつ
構造計算により安全が確認された場合に
取外しをする事ができます。


3. 適当です。
コンクリートの打込み速さが20m/hを超え
打込み高さが4.0m以下の場合
側圧は
「フレッシュコンクリートのベッド(側圧を求める位置から上のコンクリートの打込み高さ)」と
「フレッシュコンクリートの単位容積質量に重力加速度を乗じたもの」を
乗じた値とします。


4.適当です。
壁型枠用に設ける配管用スリーブは
開口補強が不要でスリーブの径が200mm以下の場合
紙チューブとする事ができます。

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