一級建築士の過去問
平成30年(2018年)
学科4(構造) 問88

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問題

一級建築士試験 平成30年(2018年) 学科4(構造) 問88 (訂正依頼・報告はこちら)

鉄骨構造の耐震計算に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 「ルート1-1」で計算する場合、標準せん断力係数COを0.3以上として許容応力度計算をすることから、水平力を負担する筋かいの端部及び接合部を保有耐力接合とする必要はない。
  • 「ルート2」で計算する場合、水平力を負担する筋かいの水平力分担率に応じて、地震時の応力を割り増して許容応力度計算をする必要がある。
  • 「ルート3」で計算する場合、筋かいの有効細長比や柱及び梁の幅厚比等を考慮して構造特性係数Dsを算出する。
  • 冷間成形角形鋼管柱に筋かいを取り付ける場合、鋼管に局部的な変形が生じないように補強を行う必要がある。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は1です。

1.設問の記述は誤りです。
「ルート1-1」を適用する場合、筋かいが塑性変形する前に筋かい端部が破断しないようにする(保有耐力接合)必要があります。

2.設問の通りです。
水平力を負担する筋かいの水平力分担率βに応じて、地震時の応力を割増して設計します。
割増率は、
β>5/7→1.5以上
β≦5/7→1+0.7β以上
とします。

3.設問の通りです。
構造特性係数Dsの算出に用いる柱及び梁の種別は、幅厚比、筋かいの種別は有効細長比によって定めます。

4.設問の通りです。

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02

1 誤。「ルート1-1」で計算する場合、標準せん断力係数COを0.3以上とし、保有耐力接合とします。

2 正。水平力を負担する筋かいの水平力分担率に応じて、地震時の応力を割り増して許容応力度計算をします。
β≦5/7 …割増係数 1+0.7β
β>5/7 …割増係数 1.5

3 正。「ルート3」は保有水平耐力計算で、構造特性係数 Ds は建物の変形能力を表します。
変形能力が高いほどその値は小さくなります。

4 正。

参考になった数6

03

1. 誤り
  ルート1の計算では、標準せん断力係数Co≧0.3かつ、保有耐力接合とし
  ます。よって設問の記述は誤りです。
  (国交告示593号一号イ)

2. 設問の通り
  下記の通り、筋かいの水平分担率βに応じて、応力を割増して計算します。
   β≦5/7 …割増係数 1+0.7β
   β>5/7 …割増係数 1.5

3. 設問の通り
  構造種別や靱性の高さに応じて、構造特性係数Dsを算出します。Dsは低減
  係数で、靱性が高い架構であるほど、小さい値とすることができます。

4. 設問の通り

参考になった数6