一級建築士の過去問
令和2年(2020年)
学科1(計画) 問7
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問題
一級建築士試験 令和2年(2020年) 学科1(計画) 問7 (訂正依頼・報告はこちら)
30 階建ての事務所ビルの計画に関する次の記述のうち、不適当なものをすべて選びなさい。
- 基準階の平面計画において、南北面にコアを配置して窓を減らすことで、熱負荷の影響を軽減した。
- 防災計画上の避難経路は、日常動線に配慮し、第 1 次安全区画である廊下から第 2 次安全区画である特別避難階段の付室を通じて、特別避難階段に避難できるように計画した。
- エレベーターの運行方式は、建築物を 10 層ごとに三つのゾーンに分割して各ゾーンにエレベーター群を割り当てるコンベンショナルゾーニング方式とした。
- 非常用エレベーターは荷物用エレベーターと兼用することとし、その乗降ロビーは特別避難階段の付室と兼用する計画とした。
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この過去問の解説 (3件)
01
※正答肢が二つあります。
[誤]
南北面にコアを配置することで日中の熱負荷は軽減できますが、朝夕の東西面からの熱負荷は軽減できません。従って不適当です。
[正]
避難経路は避難を開始する部分に近いものから「第1次安全区画」、「第2次安全区画」と呼称されます。
特別避難階段は屋内から付室あるいはバルコニーを経て階段室に至る構造とする必要があります。
[正]
コンベンショナルゾーニング方式とは数台のエレベーターを群にして配置する方式です。各ゾーンのフロア数は10階前後、最大で15階とします。
[誤]
非常用エレベーターは平常時には乗用あるいは人荷用エレベーターとして使用することができますが、荷物用エレベーターは荷扱者または運転者以外の利用は禁じられており、不適当です。
なお、非常用エレベーターの乗降ロビーと特別避難階段の付室を兼用することは可能です。
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02
正答肢を2つとする措置が講じられています。
[誤]
コアは、空調を行う必要のない便所・階段・エレベーターなどをまとめた部分で、その配置は、建築物の防寒・防暑に影響を及ぼします。北側に設けたコアは、冬期の熱損失の低減には役立ちますが、夏期の日射遮蔽や通風の促進を考慮すると、東西面にコアを配置し、南北側に開口部を設ける方が、室内環境は大きく改善されます。
[正]
設問の通りです。
避難経路には、第一次安全区画(廊下)・第二次安全区画(付室)・第三次安全区画(階段)の3区画に分類され、避難経路は、設問のように廊下から付室・付室から階段と続くよう計画します。
[正]
設問の通りです。
高層・超高層建築物のエレベーター計画には、全体を一定の階数ごとのゾーンに分割し、各々に専用のエレベーター群をグルーピング(バンク分け)して割り当てる「コンベショナルゾーニング方式」が多く採用されます。このときの各ゾーンのフロア数は、一般には10階前後、最大でも15階が限度です。
ゆえに10層ごとに3つのゾーンに分割したのは適当な計画です。
[誤]
非常用エレベーターは、法令により、かごの寸法・積載荷重・速度・付帯設備などが規定されています。非常時に消防運転システムに切り替えることを前提に、平常時は常用または人荷用として使用できますが、一般に、荷物用と兼用することはありません。また、乗降ロビーと特別避難階段の付室とを兼ねることも可能であり、その際の床面積は、乗降ロビーが1基当たり10㎡以上と定められており、付室は約5㎡以上を目安とするため、15㎡以上必要となります。
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03
正解選択肢は2つあります。
×
熱負荷を軽減するためには、東西方向にコアを配置し、窓を少なくすることが必要です。
〇
設問通りです。屋内からバルコニー、階段を経る「バルコニー型」と付室に対しての排煙方法によって決まる「自然排煙方式の付室」と「機械排煙方式の付室型」の3つがあります。
〇
建物の買いを何層かに区切り、複数ゾーンを作り出し、それぞれのゾーンに異なるエレベータ群を割り当てる方式です。
×
非常用エレベータは一般の使用の制限はなく、災害時のみに一般使用制限があります。荷物用エレベータは荷物者または運転者以外の搭乗禁止されており、この2つの兼用はできません。
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