一級建築士の過去問
令和3年(2021年)
学科2(環境・設備) 問26
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問題
一級建築士試験 令和3年(2021年) 学科2(環境・設備) 問26 (訂正依頼・報告はこちら)
日照・日射に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 夏至の日に終日日影となる部分を、永久日影という。
- 建築物の形状と日影の関係において、4時間以上日影となる領域の面積は、一般に、建築物の東西方向の幅よりも高さから受ける影響が大きい。
- 南面と西面の外壁条件が同一である建築物の周囲に落葉樹を植える場合は、その落葉樹の位置は、一般に、南側より西側としたほうが、その建築物の冷暖房負荷の軽減に有効である。
- 鉛直壁面の中央付近に設けられる同一面積の窓からの採光においては、一般に、横長窓より縦長窓のほうが、床面の照度の均斉度は高い。
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題では、自然現象を的確に理解することが重要です。
適当です。
夏至の日は最も日照条件が良い日であるため、その時に終日日影となる部分は1年中日陰となります。
そのような日陰を永久日陰と言います。
不適当です。
4時間以上日陰になる部分の面積は建物の高さよりも東西方向の幅から受ける影響が大きいです。
適当です。
落葉樹は夏に生い茂り、冬に落葉するので夏の日射を遮り、冬の日射を取り込むことができます。
よって落葉樹は西側に植えた方が冷房負荷軽減に有効とされます。
適当です。
均斉度は下記の式で求めることができます。
均斉度 = 室内の最小照度 / 室内の最大照度
そのため室の奥まで光が届く縦長窓の方が床面の均斉度は高いです。
ただ問題を覚えるのではなく、自然現象を的確に覚えることで応用問題にも対応できるようになるのでオススメです。
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02
1.正しいです。
1日中日陰となる範囲を終日日影、1年中日陰となる範囲を永久日影といいます。
すなわち、永久日影は夏至の終日日影です。
2.誤りです。
4時間以上日影となる領域は、建築物の高さよりも東西方向の幅から受ける影響が大きいです。
3.正しいです。
南面には庇や水平ルーバーの設置、西面には落葉樹や垂直ルーバーの設置が、建物の日射遮蔽に有効です。
4.正しいです。
窓は高い位置にあるほど均斉度が高くなります。
また、横長窓よりも縦長窓の方が床面の均斉度は高くなります。
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03
日照・日射は日常生活に直結する事柄です。
省エネなどの環境性能にも関わるため、適切な理解が必要です。
正しいです。
夏至の日はもっとも高度が高く、日影が短くなります。
夏至の日に一日中日影になる部分(終日日影)は、一年を通して日影となるため永久日影となります。
誤りです。
4時間以上日影となる領域の面積は、建築物の高さよりも東西方向の幅から受ける影響が大きいです。
高さが高くなれば日影自体は長くなりますが、各時刻の日影の重なる領域から決まるため4時間以上日影となる領域は大きくなりません。
正しいです。
夏に葉が茂り冬に葉が落ちる落葉樹は、夏の日射を遮り、冬の日射を取り込むことができます。
南側に比べ太陽高度の低い西側のほうが、より冷暖房負荷の軽減に有効となります。
正しいです。
均斉度とは、特定範囲の照度分布の均一性を表す指標です。
縦長窓のほうがより部屋の奥まで光が届くため、床面の照度の均斉度は高くなります。
この分野では、自然現象を図を用いながらイメージすると理解が深まりやすいです。
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