一級建築士の過去問
令和4年(2022年)
学科2(環境・設備) 問5
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問題
一級建築士試験 令和4年(2022年) 学科2(環境・設備) 問5 (訂正依頼・報告はこちら)
建築物における防火・防災に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 第二種排煙は、押出型の機械排煙方式であり、所定の排煙量を確保するために、排煙量よりも多い給気量が必要となる。
- 籠(ろう)城区画は、病院の手術室やICU等の患者を避難させることが困難な室において、内部からの出火を防止するとともに、外からの火災の影響を受けない構造にして、鎮火まで「たてこもる」ことができるようにした区画のことである。
- 超高層集合住宅の中央部に設けた屋根のないボイド空間(光庭)に面した開放廊下を避難経路とする場合には、開放廊下への煙の拡散を防ぐために、ボイド空間の下層部分からの給気を抑制する必要がある。
- 等価可燃物量は、対象となる可燃物の発熱量を、発熱量が等価な木材の重量で表現した値である。
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題は、建築物における防火・防災に関する問題です。
紛らわしい用語が多いので、違いをしっかり理解しましょう。
正しいです。
第二種排煙とは、火災室に排煙口を設けると共に、非火災室には送風機を設け、煙の拡散を防止するものです。
押出型の機械排煙方式であり、排煙量よりも多い給気量が必要となります。
正しいです。
籠城区画とは、病院の手術室や分娩室等、避難不可能な空間でも、人命の安全が保てるように周囲の区間と防火区画し、外からの火災の影響を受けない構造とすることです。
誤りです。
ボイド空間を取り囲む廊下を避難経路とする場合には、ボイドの下層部分に給気口を設け、空気の流通を促進させ、煙を希釈する必要があります。
正しいです。
等価可燃物量とは、対象となる可燃物量を、同じ発熱量をもつ木材の重量で表現した値です。
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02
この問題は防火・防災に関する問題です。
正しいです。
機械給気により自然排煙口より煙を押し出す排煙方式を第二種排煙といいます。
そのため、所定の排煙量を確保するために、排煙量よりも多い給気量が必要となります。
正しいです。
設問のとおりです。手術中など避難することが困難な場合など、区画内にたてこもることで時間を稼ぐことができます。
誤りです。
避難経路となる開放廊下に煙が滞留・充満しないよう、下層部分に設けた給気口より煙突効果による空気流入をボイド空間に促すことが必要です。給気を抑制してはいけません。
正しいです。
設問のとおりです。可燃物の材質により発熱量が異なるため、等価な木材の重量に換算することで、火災の規模を評価するのに用います。
語句の意味を問われる問題も多いため、確実に理解をするようにしておきましょう。
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03
建築物における防火・防災に関する問題です。
→正しいです。
給気量は排煙量だけでなく、部屋の隙間などからの漏気量も考慮に入れなければならないため、排煙量よりも多い給気量が必要になります。
→正しいです。
籠(ろう)城区画は、病院の手術室やICU等の患者を避難させることが困難な室において、内部からの出火を防止するとともに、外からの火災の影響を受けない構造にして、鎮火まで「たてこもる」ことができるようにした区画のことです。
→誤りです。
開放廊下を避難経路とする場合には、上部の煙の濃度が高くなり、避難に支障をきたすおそれがあるので、ボイドの下層部分または側面に給気口を設け、煙突効果を利用してボイド内の空気の流通を促進し、ボイド空間の煙を希釈する必要があります。
→正しいです。
等価可燃物量は、対象となる可燃物の発熱量を、発熱量が等価な木材の重量で表現した値です。
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