一級建築士の過去問
令和4年(2022年)
学科2(環境・設備) 問6

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問題

一級建築士試験 令和4年(2022年) 学科2(環境・設備) 問6 (訂正依頼・報告はこちら)

北緯35度の地点における日照・日射に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 冬至の日における南向き鉛直面の終日日射量は、夏至の日における西向き鉛直面の終日日射量より小さい。
  • 春分・秋分の日における南中時の直達日射量は、水平面のほうが南向き鉛直面より大きい。
  • 夏至の日における可照時間は、南向き鉛直面より北向き鉛直面のほうが長い。
  • 4時間日影となる領域の面積は、建築面積と高さが同じ直方体の建築物で、ある壁面が東西方向に平行に配置されている場合、一般に、平面形状が正方形より東西に長い形状のほうが大きい。

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題は、日照・日影に関する問題です。

どの設問も、図を頭の中でイメージすることが、ポイントとなります。繰り返し図を描き、問題に慣れていきましょう。

選択肢1. 冬至の日における南向き鉛直面の終日日射量は、夏至の日における西向き鉛直面の終日日射量より小さい。

誤りです。

冬至の日における南向き鉛直面の終日日射量は、夏至の日における西・東向き鉛直面の終日日射量よりも大きいです。

方位別の終日日射量の図を確認して下さい。

選択肢2. 春分・秋分の日における南中時の直達日射量は、水平面のほうが南向き鉛直面より大きい。

正しいです。

直達日射量は、入射角が小さいほど大きくなります。

春分・秋分の日の太陽の南中高度は55°のため、水平面に対する入射角は35°、南向き鉛直面に対する入射角は55°となり、水平面の直達日射量のほうが大きくなります。

選択肢3. 夏至の日における可照時間は、南向き鉛直面より北向き鉛直面のほうが長い。

正しいです。

夏至の日における、南向き鉛直面の可照時間は7時間、北向き鉛直面の可照時間は7時間30分です。

選択肢4. 4時間日影となる領域の面積は、建築面積と高さが同じ直方体の建築物で、ある壁面が東西方向に平行に配置されている場合、一般に、平面形状が正方形より東西に長い形状のほうが大きい。

正しいです。

4時間日影となる領域の面積は、東西方向の幅による影響が非常に大きいです。

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02

この問いは、日照・日射に関する問題です。

選択肢1. 冬至の日における南向き鉛直面の終日日射量は、夏至の日における西向き鉛直面の終日日射量より小さい。

誤りです。

日射量を一日分合計したものを、終日日射量と言います。

冬至南面>夏至西面となります。

選択肢2. 春分・秋分の日における南中時の直達日射量は、水平面のほうが南向き鉛直面より大きい。

正しいです。

直射日光の強さは、太陽光が垂直に近い角度で当たるほど強くなります。春分と秋分の日には、太陽が南中する時の高度は55°です。このため、水平面に対しては入射角が35°、南向きの垂直面に対しては55°となり、結果的に水平面が受ける直射日光の量が多くなります。

選択肢3. 夏至の日における可照時間は、南向き鉛直面より北向き鉛直面のほうが長い。

正しいです。

夏至における鉛直壁面の一日の可照時間は、南向きが7時間、北向きが7時間28分、東西向きが7時間14分となります。したがって、北向きが最長になり、南向きが最短になります。

選択肢4. 4時間日影となる領域の面積は、建築面積と高さが同じ直方体の建築物で、ある壁面が東西方向に平行に配置されている場合、一般に、平面形状が正方形より東西に長い形状のほうが大きい。

正しいです。

日陰になる範囲は、建物の高さや奥行きよりも、東西方向の幅に影響を受けます。つまり、東西方向に間口が広い建物の方が、日陰になる面積は大きい

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