一級建築士の過去問
令和4年(2022年)
学科2(環境・設備) 問7

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問題

一級建築士試験 令和4年(2022年) 学科2(環境・設備) 問7 (訂正依頼・報告はこちら)

図のような水平に取り付けられた下面発光形の円形光源Aと、それと同じ面積で45°傾いた位置にある下面発光形の円形光源Bが、イ〜ホの条件を満たす場合、次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

【条件】
イ  光源Aの中心とその鉛直下にある点Pとの距離は、r mである。
ロ  光源Bの中心と点Pとの距離は、r mである。
ハ  光源A及び光源Bは、等輝度均等拡散の発光面である。
ニ  光源A及び光源Bの面積はS m2、輝度はL cd/m2である。
ホ  光源A及び光源Bの外縁と点Pとの距離は、d mである。
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この過去問の解説 (2件)

01

この問題は、立体角投射率の問題であり、難易度が高めです。

公式はしっかり覚えておきましょう。

選択肢1. 光源Aの点Pに対する立体角投射率(%)は、(S/πd2)×100である。

正しいです。

立体角投射率とは、全天空の水平投影面積に対する光源の水平投影面積の比のことです。

全天空の水平投影面積はπd2[㎥]で、光源Aの水平投影面積はS[㎥]となることから、光源Aの点Pにおける立体角投射率CAは(S/πd2)×100 となります。

選択肢2. 光源Bの点Pに対する立体角投射率(%)をCBとすると、光源Bによる点Pの水平面直接照度(lx)であるEBPは、πL×(CB/100)×cos45°である。

誤りです。

光源Bの輝度はL[cd/㎡]であることから、光源BからのP点の水平面直接照度は、立体角投射の法則により、πL×(CB/100)となります。

(CB:光源Bの点Pに対する立体角投射率)

選択肢3. 光源Aによる点Pの水平面直接照度(lx)であるEAPと、光源Bによる点Pの水平面直接照度(lx)であるEBPの関係は、EAP > EBPである。

正しいです。

光源Aと光源Bの輝度はL[cd/㎡]であることから、光源Aと光源Bからの水平面直接照度は EAP = πL×(CA/100)、EBP = πL×(CB/100)となります。

そして、水平面直接照度を比較する場合は、立体角投射率を比較します。

CA = (S/πd2)×100、CB = (Scos45°/πd2)×100となり、CA > CBの関係が成り立ちます。

よって、EAP > EBP となります。

選択肢4. rが光源Aの直径の10倍以上の場合、一般に、光源Aは点Pにおいて点光源とみなせる。

正しいです。

光源Aの中心と点Pの距離rが、光源Aの直径の10倍以上ある場合、光源Aは点Pにおいて点光源とみなすことができます。

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02

この問いは、立体角投射率の問題です。

選択肢1. 光源Aの点Pに対する立体角投射率(%)は、(S/πd2)×100である。

正解です。

立体角投射率の公式はU=S” /π・R2×100です。

選択肢2. 光源Bの点Pに対する立体角投射率(%)をCBとすると、光源Bによる点Pの水平面直接照度(lx)であるEBPは、πL×(CB/100)×cos45°である。

誤りです。

光源Bの点Pに対する立体角投射率CBはS"BP/π×100%です。

立体角投射の法則より、EBP=L×S"BP となります。L:輝度

CB=S"BP/π×100より、S"BP=π×CB/100

EBP=πL×CB/100 (lx)となります。
 

選択肢3. 光源Aによる点Pの水平面直接照度(lx)であるEAPと、光源Bによる点Pの水平面直接照度(lx)であるEBPの関係は、EAP > EBPである。

正しいです。

水平面直接照度E=L×S"

輝度Lは同じ場合は光源Aと光源Bの水平面直接照度は、投影面積S"の大小によって決まります。

その為、点Pの真上にある光源Aの方が面積は大きくなるので、

EAP>EBPとなります。

 

選択肢4. rが光源Aの直径の10倍以上の場合、一般に、光源Aは点Pにおいて点光源とみなせる。

正しいです。

一般に、光源からの距離が光源の直径の5倍以上あると、点光源とみなして計算しても、誤差は生じません。

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