一級建築士の過去問
令和5年(2023年)
学科5(施工) 問16

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問題

一級建築士試験 令和5年(2023年) 学科5(施工) 問16 (訂正依頼・報告はこちら)

防水工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • トーチ工法による改質アスファルトシート防水工事において、立上り部の防水層の末端部については、各層の改質アスファルトシートを所定の位置で各層の端部をそろえ、押え金物で固定した上に、シール材を充填した。
  • アスファルト防水工事において、保護層に設ける成形伸縮目地材については、キャップ幅が25mm、本体幅が20mm、保護コンクリートの上面から下面にまで達するよう高さの調節が可能なもので、キャップ側面に付着層を備えたものとした。
  • ウレタンゴム系塗膜防水工事において、防水層の下地については、入隅を丸面に仕上げ、出隅を通りよく直角に仕上げた。
  • シーリング工事において、プライマーの塗布及び充填時に被着体が、5℃以下になる おそれ があったので、仮囲い、シート覆い等による保温などの必要な措置を講じて施工した。

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この過去問の解説 (2件)

01

防水工事には

「アスファルト防水」「改質アスファルトシート防水」

「合成高分子系シート防水」「塗膜防水」などの種類があり、

それぞれの特徴を理解することが重要です。

選択肢1. トーチ工法による改質アスファルトシート防水工事において、立上り部の防水層の末端部については、各層の改質アスファルトシートを所定の位置で各層の端部をそろえ、押え金物で固定した上に、シール材を充填した。

正。設問の通りです。

トーチ工法とは、トーチバーナーで防水材を炙りながら接着して

防水層を形成する工法のことです。

選択肢2. アスファルト防水工事において、保護層に設ける成形伸縮目地材については、キャップ幅が25mm、本体幅が20mm、保護コンクリートの上面から下面にまで達するよう高さの調節が可能なもので、キャップ側面に付着層を備えたものとした。

正。

公共建築改修工事標準仕様書より、

成形伸縮目地材の目地幅は 25mm、本体は目地幅の 80%以上、

保護コンクリートの上面から下面にまで達するよう高さの調節が可能なもので、

キャップ側面に付着層又はアンカー部を備えた製品とします。

設問の場合、本体幅は20/25x100=80(%)となります。

選択肢3. ウレタンゴム系塗膜防水工事において、防水層の下地については、入隅を丸面に仕上げ、出隅を通りよく直角に仕上げた。

誤。

入隅は基本的に直角アスファルト防水の場合は面取り)、

出隅面取りとします。

選択肢4. シーリング工事において、プライマーの塗布及び充填時に被着体が、5℃以下になる おそれ があったので、仮囲い、シート覆い等による保温などの必要な措置を講じて施工した。

正。設問の通りです。

公共建築改修工事標準仕様書より、

プライマーの塗布及び充填時に被着体が、

5℃以下又は 50℃以上になるおそれのある場合、作業を中止します。

ただし、仮囲い、シート覆い等による保温又は遮熱を行うなどの必要な措置を講ずる場合は、

この限りではありません。

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02

この問題は防水工事に関する問題です。防水工事の種類とそれぞれの特徴をしっかり理解できるように繰り返し学習しましょう。

選択肢1. トーチ工法による改質アスファルトシート防水工事において、立上り部の防水層の末端部については、各層の改質アスファルトシートを所定の位置で各層の端部をそろえ、押え金物で固定した上に、シール材を充填した。

正しいです。

トーチ工法によるアスファルト防水工事において立上り防水層末端部は押え金物で固定した上に、シール材を充填します。

選択肢2. アスファルト防水工事において、保護層に設ける成形伸縮目地材については、キャップ幅が25mm、本体幅が20mm、保護コンクリートの上面から下面にまで達するよう高さの調節が可能なもので、キャップ側面に付着層を備えたものとした。

正しいです。

アスファルト防水工事における成形伸縮目地はキャップ幅が20mm以上、目地本体はキャップ幅の80%以上のものとします。また、保護コンクリートの上面から下面にまで達するものでキャップ側面に付着層を備えたものを使用することが適切です。

選択肢3. ウレタンゴム系塗膜防水工事において、防水層の下地については、入隅を丸面に仕上げ、出隅を通りよく直角に仕上げた。

誤りです。

防水層の下地において塗膜防水の場合、入隅は通りよく直角にし、出隅は通りよく面取りとします。

選択肢4. シーリング工事において、プライマーの塗布及び充填時に被着体が、5℃以下になる おそれ があったので、仮囲い、シート覆い等による保温などの必要な措置を講じて施工した。

正しいです。

シーリング工事においてプライマー塗布及び充填時に被着体が、5℃以下又は50℃以上になるおそれがある場合、仮囲い、シート覆い等による保温などの必要な措置を講じなければなりません。

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