二級建築士の過去問
平成27年(2015年)
学科1(建築計画) 問6

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問題

二級建築士試験 平成27年(2015年) 学科1(建築計画) 問6 (訂正依頼・報告はこちら)

湿り空気に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 乾球温度が同じであれば、相対湿度が半分になると、絶対湿度も約半分になる。
  • 乾球温度が同じであれば、湿球温度と乾球温度との差が小さいほど相対湿度は高くなる。
  • 湿球温度は、乾球温度よりも高くなることはない。
  • 絶対湿度が同じであれば、空気を加熱すると、その空気の相対湿度は高くなる。
  • 絶対湿度が同じであれば、空気を加熱・冷却しても、その空気の露点温度は変化しない。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は設問4です。

まずは用語の解説です。
絶対湿度:湿り空気に含まれる水蒸気の質量を示します。
相対湿度:一般的な湿度のことです。
乾球温度:一般的な気温のことです。
湿球温度:温度計感部を湿らせた布で包み、直射日光に当たらないように空気中に露出させて測定した温度です。水分が蒸発するため潜熱効果により、乾球温度より温度が低くなります。

設問1 設問の通りです。

設問2 湿球温度と乾球温度の差が小さいということは、空気中の水分量が多いということになり、相対湿度が高いということがわかります。

設問3 設問の通りです。

設問4 絶対湿度が同じ(空気中に含む事ができる水分量が同じ)の場合、空気を加熱すると相対湿度は低くなります。

設問5 設問の通りです。

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02

正解は4です。

まず空気線図を覚え、図を書けるようになる必要があります。
横軸に乾球温度、縦軸に絶対湿度、斜め上がりの曲線のラインの相対湿度となります。

1、乾球温度(横軸)が同じ場合、相対湿度(縦軸)が半分になると湿度も斜めラインより半分になることになります。

2、まず、湿球温度は温度計を湿った布で包んだ状態の温度のことをいます。
仮に湿度が高い場合、乾球温度計も同じような状態となり、温度に差がつかなくなります。
したがって、温度差が小さい場合は湿度が高いと言えます。

3、湿球温度計は湿った布で包むので気化熱によって熱を奪うため、温度は下がります。
そのため、湿球温度計より温度が高くなることはありません。

4、絶対湿度(縦軸)が同じであれば、空気を加熱する(=横軸が右にいく)と、
許容水蒸気量が増加するので相対湿度は下がります。

5、絶対湿度(縦軸)が同じであれば、空気を加熱・冷却(横軸移動)しても、
その空気の水蒸気量は変わらないため、露点温度も変わらないです。
露点温度とは各温度において許容される水蒸気量のことです。

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03

用語の意味をきちんと理解しておくことが大切です。

【乾球温度】
空気の温度、いわゆる気温のことです。
【湿球温度】
濡れた布で乾球を覆い、蒸発に伴い熱が奪われた状態での温度のことです。気化熱を奪われるため、通常は乾球温度より湿球温度のほうが低くなります。同じ気温であっても、大気中の湿度が低い場合には蒸発の進行が促されるため、湿球温度はより低くなります。
【相対湿度】
ある温度の空気に含んでいる水分量と飽和水蒸気量(含むことができる水分量)の比率(%)です。一般に使用される「湿度」は「相対湿度」のことを言います。
【絶対湿度】
空気とその空気に含まれる水蒸気の質量の比を表したものです。容積絶対湿度(g/㎥)と重量絶対湿度(㎏/㎏)のどちらかを指します。

これらを踏まえて考えると、答えは4となります。
設問の条件下において空気を加熱すれば、飽和水蒸気量が大きくなるため、湿度(=相対湿度)は下がることとなります。

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