二級建築士の過去問
平成30年(2018年)
学科3(建築構造) 問7

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問題

二級建築士試験 平成30年(2018年) 学科3(建築構造) 問7 (訂正依頼・報告はこちら)

構造計算における荷重及び外力に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 同一の室における床の単位面積当たりの積載荷重は、一般に、「床の構造計算をする場合」より「地震力を計算する場合」のほうが小さい。
  • 各階が事務室である建築物において、垂直荷重による柱の圧縮力を低減して計算する場合の「積載荷重を減らすために乗ずべき数値」は、一般に、その柱が支える床の数が多くなるほど小さくなる。
  • 屋根の積雪荷重は、屋根に雪止めがある場合を除き、その勾配が60度を超える場合においては、零とすることができる。
  • 地震力の計算に用いる地震層せん断力係数の建築物の高さ方向の分布を示す係数Aiは、一般に、上階になるほど大きくなり、かつ、建築物の設計用一次固有周期Tが長くなるほどその傾向が著しくなる。
  • 地震力の計算に用いる振動特性係数Rtは、同一の地盤種別の場合、一般に、建築物の設計用一次固有周期Tが長くなるほど大きくなる。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は5です。


1、床の単位面積当たりの積載荷重の大小関係は、
 床設計用>柱・梁・基礎設計用>地震力算定用 となります。
したがって正しい記述となります。

2、柱の圧縮力を計算する際、積載荷重はその柱が支える床の数に応じて低減することができます。
その低減できる倍率は床の数が多くなるほど小さくなります。
したがって正しい記述となります。

3、屋根の積雪荷重は、屋根に雪止めがある場合を除き勾配が60度を超える場合、荷重を0とすることができます。
したがって正しい記述となります。
「屋根に雪止めがある場合を除き」や「雪止めがない場合」など、言い回しの違いに気をつけましょう。

4、地震力の計算に用いる地震層せん断力係数の建築物の高さ方向の分布を示す係数Aiは、上階になるほど大きくなります。
また設計用一次固有周期Tが長くなるほどより大きくなります。
したがって正しい記述となります。

5、地震力の計算に用いる振動特性係数Rtは、同一の地盤種別の場合、建築物の設計用一次固有周期Tが長くなるほど小さくなります。
したがって誤りの記述となります。

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02

1. 記述は正しいです
 令85条に関連します。
積載荷重は、「床の構造計算用」「各種架構の構造計算用」「地震力計算用」それぞれがあり、計算ごとに数値が異なります。

2. 記述は正しいです
 柱や基礎の垂直荷重を算定する際、支える床の数が1つ増えるごとに5%の低減ができ、最大で60%の低減まで掛けることができます。

3. 記述は正しいです
 令86条に関連します。
雪荷重において、一般的に60°勾配の屋根では、雪が滑り落ちることを前提とするため、雪荷重が生じないものとして計算します。

4. 記述は正しいです
 Aiは、建築物の高さが増していくとその数値は大きくなります。
一次固有周期が長くなるほど、Aiの値は顕著に大きくなる傾向があります。

5. 記述は誤りです
 振動特性係数は、固有周期が0の時に1.0で最大値になります。
固有周期が大きくなると、振動特性係数は小さい値になります。

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