建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第48回(平成30年度(2018年))
問122 (給水及び排水の管理 問122)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第48回(平成30年度(2018年)) 問122(給水及び排水の管理 問122) (訂正依頼・報告はこちら)

給湯設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • リバースリターン方式を採用することは、湯を均等に循環させるには有効でない。
  • 外部電源式電気防食では、犠牲陽極が消耗するため取り換えが必要である。
  • 湯をポンプでくみ上げる場合、吸い上げることのできる高さは、温度が高いほど低くなる。
  • 樹脂管を温度の高い湯に使用すると、塩素による劣化が生じやすい。
  • 返湯管の管径は給湯循環ポンプの循環量から決定するが、一般には給湯管の管径の半分程度である。

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この過去問の解説 (1件)

01

正解は、「外部電源式電気防食では、犠牲陽極が消耗するため取り換えが必要である。」です。

 

この問題は、給湯設備における循環方式、防食法、ポンプ性能、

管材劣化、返湯管設計に関するものです。

特に外部電源式電気防食と犠牲陽極防食の違いがポイントです。

 

選択肢1. リバースリターン方式を採用することは、湯を均等に循環させるには有効でない。

正しいです。リバースリターン方式は、各配管系統の往路と復路の長さを均等にすることで、

流量バランスを保ち、湯を均等に循環させるのに有効な方式です。

複数の末端機器に対して均等な湯供給を実現するために、

積極的に採用されます。

選択肢2. 外部電源式電気防食では、犠牲陽極が消耗するため取り換えが必要である。

不適当です。外部電源式電気防食は、

外部から直流電流を供給して金属の腐食を防ぐ方法であり、

犠牲陽極は使用しません。代わりに不溶性電極を用いるため、

消耗や交換の必要は基本的にありません。

選択肢3. 湯をポンプでくみ上げる場合、吸い上げることのできる高さは、温度が高いほど低くなる。

正しいです。温度が高くなると水の蒸気圧が上昇し、

キャビテーション(ポンプ内での気泡発生)のリスクが高まります。

そのため、ポンプの吸い上げ可能な高さ(揚程)は低下します。

高温水ではポンプの設置位置や配管設計が重要になります。

選択肢4. 樹脂管を温度の高い湯に使用すると、塩素による劣化が生じやすい。

正しいです。樹脂管は高温環境下で塩素に対する耐性が低下し、

酸化分解が進みやすくなります。

特に給湯用途では、残留塩素によるひび割れや強度低下が問題となるため、

耐塩素性や耐熱性に優れた材料の選定が重要になります。

選択肢5. 返湯管の管径は給湯循環ポンプの循環量から決定するが、一般には給湯管の管径の半分程度である。

正しいです。返湯管は給湯管に比べて流量が少ないため、管径は小さく設計されます。

一般的には給湯管の半分程度の管径で十分な循環が可能です。

循環量に応じて適切な管径を選定することで、効率的な給湯システムが構築できます。

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