建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第48回(平成30年度(2018年))
問155 (清掃 問155)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第48回(平成30年度(2018年)) 問155(清掃 問155) (訂正依頼・報告はこちら)

床以外の清掃作業に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 人の手による汚れは、化学繊維を使った製品(マイクロファイバークロスなど)を用いると除去しやすい。
  • 階段の壁面は、他の場所より、ほこりの付着度合いが高い。
  • トイレの清掃用具は、便器に使用するものと、洗面器に使用するものとは区別する。
  • 湯沸室に使用する資機材は、湯沸室専用として、他の場所と区別する。
  • ドア・エレベータスイッチ等は、冬期は夏期に比べ手垢が付きやすくなる。

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この過去問の解説 (1件)

01

正解は、「ドア・エレベータスイッチ等は、冬期は夏期に比べ手垢が付きやすくなる。」です。

 

この問題は、床以外の清掃作業に関するものです。

床以外の清掃では、接触頻度の高い部位の拭き上げと、交差汚染防止のための用具区分が要点です。

マイクロファイバーの活用やトイレ・湯沸室の専用化、

季節による手垢が付きやすさなど、理解が重要です。

選択肢1. 人の手による汚れは、化学繊維を使った製品(マイクロファイバークロスなど)を用いると除去しやすい。

正しいです。マイクロファイバーは極細繊維の毛細管現象とエッジ効果で、

手垢の主成分である皮脂・汗・微細粒子を機械的にからめ取ります。

中性洗剤や水拭きでも高い除去性が得られ、

薬剤量の低減や二次汚染の抑制にも有効です。

 

選択肢2. 階段の壁面は、他の場所より、ほこりの付着度合いが高い。

正しいです。階段は動線集中により粉じんが舞いやすく、

上下移動の気流・乱流で壁面や巾木に堆積しやすい環境です。

手荷物や衣服の擦過痕も付与要因となり、腰高付近に黒ずみが生じがちです。

実務では手すり周り・踊り場のスポット清掃頻度を上げ、

定期の壁面洗浄が有効です。

選択肢3. トイレの清掃用具は、便器に使用するものと、洗面器に使用するものとは区別する。

正しいです。交差汚染防止の基本で、

便器用具の他設備への転用は微生物汚染リスクを高めます。

・色分け(例:赤=便器、青=洗面)の徹底、

・保管場所の分離、

・使用後の洗浄・乾燥・消毒

の手順化が重要です。

手順書・巡回表により誰がいつ何を使ったかを可視化し、

感染症流行期には頻度・消毒剤濃度を強化する等のリスクベース運用が重要です。

選択肢4. 湯沸室に使用する資機材は、湯沸室専用として、他の場所と区別する。

正しいです。食品・飲料に接する可能性があるエリアでは、

衛生水準の確保が最優先。台拭き・スポンジ・ブラシ・バケツ等を専用化し、

他区画用とは明確に分けて保管します。

洗剤は食品施設適合品の使用が望ましく、

すすぎ・乾燥・保管まで含めて標準化することで、

異物混入や臭気移行、微生物増殖のリスクを低減できます。

選択肢5. ドア・エレベータスイッチ等は、冬期は夏期に比べ手垢が付きやすくなる。

不適当です。手垢は汗・皮脂を主成分とし、

分泌が増える夏期に付着しやすいのが一般的です。

冬は皮脂分泌が低下し乾燥傾向で、

静電気による粉じん付着は増えても「手垢」自体は相対的に少ないです。

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