建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第50回(令和2年度(2020年))
問48 (空気環境の調整 問48)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第50回(令和2年度(2020年)) 問48(空気環境の調整 問48) (訂正依頼・報告はこちら)

熱移動の関連用語とその影響要因との組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。
  • 放射熱伝達率 ――――― 材料の色
  • 対流熱伝達率 ――――― 境界層外部風速
  • 中空層の熱抵抗 ―――― 熱流の方向
  • 熱伝導率 ――――――― 材料の密度
  • 熱貫流抵抗 ―――――― 固体壁の厚さ

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この過去問の解説 (1件)

01

正解は、「放射熱伝達率 ― 材料の色」です。

 

この問題は、熱移動の関連用語に関するものです。

熱移動に関する用語と影響要因の理解が問われます。

放射熱伝達率、対流熱伝達率、熱抵抗、熱伝導率、熱貫流抵抗など、

熱の伝わる速さの指標です。設計には、様々な指標がありますが、

どの段階で使用するのかが、とても重要です。

選択肢1. 放射熱伝達率 ――――― 材料の色

不適当です。放射熱伝達率は、材料の表面性状(放射率)に影響されますが、

単純に「色」だけで決まるわけではありません。

確かに黒色は放射率が高い傾向がありますが、

色だけで熱伝達率を評価するのは不正確です。

金属光沢や表面処理なども大きく影響します。

選択肢2. 対流熱伝達率 ――――― 境界層外部風速

正しいです。対流熱伝達率は、境界層外部の風速に大きく影響されます。

風速が高まると流体の撹拌が促進され、

熱の移動が活発になります。

特に外壁や空調設備などでは、

風速の変化が熱交換効率に直結するため、設計上の重要な要素です。

選択肢3. 中空層の熱抵抗 ―――― 熱流の方向

正しいです。中空層の熱抵抗は、熱流の方向によって変化します。

例えば、上下方向では自然対流が起こりやすく、

熱抵抗が低下する傾向があります。

一方、水平方向では対流が抑制され、熱抵抗が高くなるため、

断熱性能の評価には方向性の考慮が不可欠です。

選択肢4. 熱伝導率 ――――――― 材料の密度

正しいです。熱伝導率は、材料の密度や構造に影響されます。

一般に、密度が高く分子間の結合が強い材料ほど、

熱を効率よく伝える傾向があります。

金属などは高密度で熱伝導率が高く、

発泡材などは低密度で断熱性が高いのが特徴です。

選択肢5. 熱貫流抵抗 ―――――― 固体壁の厚さ

正しいです。熱貫流抵抗は、固体壁の厚さに比例して増加します。

厚い壁ほど熱が伝わりにくくなり、断熱性が向上します。

これは熱貫流率の逆数であり、

建築物の断熱設計では壁材の厚さが重要なパラメータとなります。

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