建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第50回(令和2年度(2020年))
問156 (清掃 問156)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第50回(令和2年度(2020年)) 問156(清掃 問156) (訂正依頼・報告はこちら)

我が国の廃棄物処理政策の変遷に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 1950年代に、汚物を衛生的に処理し、生活環境を清潔にすることを目的に清掃法が制定された。
  • 1970年代の廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下「廃棄物処理法」という。)の制定により、「汚物」に加えて、新たに「不要物」の概念が導入された。
  • 1980年代に、最終処分場の確保難等に対処するため、廃棄物処理施設整備の推進が図られた。
  • 1990年代に、「廃棄物」を「一般廃棄物」と「産業廃棄物」に分類し、廃棄物の適正処理が図られた。
  • 2000年代に、廃棄物等の発生を抑制(リデュース)するとともに、再利用(リユース) 及び再生利用(リサイクル)が図られた。

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この過去問の解説 (1件)

01

「1990年代に、『廃棄物』を『一般廃棄物』と『産業廃棄物』に分類し、廃棄物の適正処理が図られた。」 が最も不適当です。
この分類は1970年の廃棄物処理法制定時にすでに導入されており、1990年代の出来事ではありません。

選択肢1. 1950年代に、汚物を衛生的に処理し、生活環境を清潔にすることを目的に清掃法が制定された。

1954年に制定された清掃法は、ごみやし尿を衛生的に処理し、生活環境を守ることを目的としていました。記述は適当です。

選択肢2. 1970年代の廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下「廃棄物処理法」という。)の制定により、「汚物」に加えて、新たに「不要物」の概念が導入された。

1970年施行の廃棄物処理法では、「ごみ・汚泥・廃油」に加え 「その他の汚物又は不要物」 を含める形で定義が拡大しました。適当です。

選択肢3. 1980年代に、最終処分場の確保難等に対処するため、廃棄物処理施設整備の推進が図られた。

埋立地不足が社会問題化し、1983年の「廃棄物処理施設整備緊急措置法」などで処理施設の整備が進められました。適当です。

選択肢4. 1990年代に、「廃棄物」を「一般廃棄物」と「産業廃棄物」に分類し、廃棄物の適正処理が図られた。

この分類は1970年の廃棄物処理法で導入済みです。年代が誤っているため不適当です。

選択肢5. 2000年代に、廃棄物等の発生を抑制(リデュース)するとともに、再利用(リユース) 及び再生利用(リサイクル)が図られた。

2000年の循環型社会形成推進基本法をはじめ、3R推進の枠組みが整えられました。適当です。

まとめ

1950年代は衛生確保を目的に清掃法が成立。

1970年代に廃棄物処理法が成立し、定義の拡大と一般・産業の区分が導入。

1980年代は埋立地不足への対応として処理施設整備が加速。

1990年代はリサイクル個別法の制定が進んだ時期であり、分類そのものは新設されていません。

2000年代は3Rを柱とした循環型社会づくりが本格化。

このように、法律や政策の年表を押さえると、誤った年代設定を見抜きやすくなります。

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