建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第50回(令和2年度(2020年))
問166 (ねずみ、昆虫等の防除 問166)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第50回(令和2年度(2020年)) 問166(ねずみ、昆虫等の防除 問166) (訂正依頼・報告はこちら)

蚊の防除に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 昆虫成長制御剤(IGR)は、成虫に対する致死効果が認められない。
  • 浄化槽内の殺虫剤処理後も成虫数が減少しない場合は、より高い濃度の薬剤を複数回処理する。
  • 浄化槽に殺虫剤を処理する場合には、クレゾールなどの殺菌剤を含有する製剤は使用しない。
  • 防除を効果的に行うためには、吸血被害の聞取調査や成虫の発生状況の調査を行う。
  • 排水槽や汚水槽の通気管は、外部からの成虫の侵入経路となる。

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この過去問の解説 (1件)

01

最も不適当な記述は「浄化槽内の殺虫剤処理後も成虫数が減少しない場合は、より高い濃度の薬剤を複数回処理する。」です。
成虫が減らない原因は、他の発生源の見落としや薬剤の選択・散布方法の不備が考えられます。むやみに濃度や回数を増やすと環境負荷や薬剤抵抗性の問題が大きくなるため、適切な対策とは言えません。

選択肢1. 昆虫成長制御剤(IGR)は、成虫に対する致死効果が認められない。

IGRは幼虫やサナギの脱皮・変態を阻害する薬剤で、成虫には直接作用しません。適当です。

選択肢2. 浄化槽内の殺虫剤処理後も成虫数が減少しない場合は、より高い濃度の薬剤を複数回処理する。

不適当です。まずは発生源の再調査や散布方法の見直しが必要です。濃度・回数を増やすのは最後の手段であり、乱用は避けるべきです。

選択肢3. 浄化槽に殺虫剤を処理する場合には、クレゾールなどの殺菌剤を含有する製剤は使用しない。

殺菌剤は浄化槽内の微生物を死滅させる恐れがあるため、使用を避けるのが原則です。適当です。

選択肢4. 防除を効果的に行うためには、吸血被害の聞取調査や成虫の発生状況の調査を行う。

被害実態や発生源を把握することで、ポイントを絞った効率的な対策が可能になります。適当です。

選択肢5. 排水槽や汚水槽の通気管は、外部からの成虫の侵入経路となる。

通気管がネットなどで防護されていない場合、成虫が侵入して産卵することがあります。適当です。

まとめ

原因究明と発生源対策を優先し、薬剤は適切な濃度・タイミングで使用します。

IGRは幼虫専用、成虫対策には別の薬剤やトラップが必要です。

殺菌剤入り薬剤は浄化槽の機能低下を招くため使用を避けましょう。

定期的な調査と設備の防虫対策を組み合わせることで、蚊の発生を効率的に抑制できます。

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