建築物環境衛生管理技術者（ビル管理士）過去問
第50回（令和2年度（2020年））
問171 (ねずみ、昆虫等の防除問171)

問題文

殺虫剤の有効成分とその防除対象害虫との組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。

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問題

建築物環境衛生管理技術者（ビル管理士）試験第50回（令和2年度（2020年））問171（ねずみ、昆虫等の防除問171）（訂正依頼・報告はこちら）

殺虫剤の有効成分とその防除対象害虫との組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。

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誤っている組合せは「フェノトリン ― アカイエカ幼虫」です。
フェノトリンはピレスロイド系の殺虫成分で、飛んでいる成虫に速効性を示す空間処理用（エアロゾル・スモークなど）が中心です。水中にいる蚊の幼虫（ボウフラ）にはほとんど効果がありません。

選択肢1. フィプロニル ―――――― チャバネゴキブリ幼虫・成虫

フィプロニルは神経系を阻害し、ベイト剤としてゴキブリ全ステージに高い効果があります。
→ 適切

選択肢2. フェノトリン ―――――― アカイエカ幼虫

フェノトリンは成虫用の速効殺虫剤で、水域の幼虫には向きません。
→ 不適切

選択肢3. プロペタンホス ――――― トコジラミ幼虫・成虫

プロペタンホス（有機リン）は接触毒・蒸散性をもち、ピレスロイド抵抗性のトコジラミ防除で使われることがあります。
→ 適切

選択肢4. ジクロルボス ―――――― チカイエカ成虫

ジクロルボス（DDVP）は揮散性が高く、成虫蚊の空間処理に有効です。
→ 適切

選択肢5. ピリプロキシフェン ――― イエバエ幼虫

ピリプロキシフェンは昆虫成長制御剤（IGR）で、ウジの変態を阻害しイエバエ幼虫を駆除します。
→ 適切

まとめ

ピレスロイド系（フェノトリンなど）＝成虫即効、幼虫には不向き。

IGR（ピリプロキシフェンなど）＝幼虫・蛹で成長阻害。

薬剤は標的の生活ステージに合ったものを選ぶことが、防除効果と環境負荷の両面で重要です。

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