建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第51回(令和3年度(2021年))
問43 (建築物の環境衛生 問43)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第51回(令和3年度(2021年)) 問43(建築物の環境衛生 問43) (訂正依頼・報告はこちら)

クリプトスポリジウム症に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
  • 病原体は細菌である。
  • ヒトや哺乳動物の消化管で増殖する。
  • 水道水の塩素消毒で死滅する。
  • 水道におけるクリプトスポリジウム等対策指針では、レベル1が最もリスクが高い。
  • 下痢症状は1〜2日で消失する。

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この過去問の解説 (1件)

01

クリプトスポリジウムは原虫(寄生性の単細胞生物)で、ヒトを含む多くの哺乳動物の腸管上皮細胞内で増殖します。感染すると水様性の下痢などを引き起こすことが知られています。

選択肢1. 病原体は細菌である。

クリプトスポリジウムは原虫に分類され、細菌ではありません。したがって誤りです。

選択肢2. ヒトや哺乳動物の消化管で増殖する。

原虫は宿主の腸管上皮細胞内で無性・有性増殖を行います。適当な記述です。

選択肢3. 水道水の塩素消毒で死滅する。

オーシスト(感染型)は塩素に高い抵抗性を示し、通常濃度の塩素消毒では不活化されません。誤りです。

選択肢4. 水道におけるクリプトスポリジウム等対策指針では、レベル1が最もリスクが高い。

指針ではレベルが上がるほどリスクが高く、レベル1は最も低い区分です。誤りです。

選択肢5. 下痢症状は1〜2日で消失する。

通常は1〜2週間程度続くことが多く、免疫不全者ではより長引きます。誤りです。

まとめ

クリプトスポリジウム症は、原虫が腸管で増えることで水様性下痢を起こす感染症です。

消毒に強いオーシストを持つため、水道ではろ過や膜処理が重要

指針のリスクレベルは数字が大きいほど高リスク

症状は数日ではなく1週間以上続くことが多い

これらの特徴を覚えておくと、試験や実務で役立ちます。

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