建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第51回(令和3年度(2021年))
問71 (空気環境の調整 問71)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第51回(令和3年度(2021年)) 問71(空気環境の調整 問71) (訂正依頼・報告はこちら)

空気調和機を構成する機器に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • システム型エアハンドリングユニットは、全熱交換器、制御機器、還気送風機等の必要機器が一体化された空調機である。
  • エアハンドリングユニットは、冷却、加熱のための熱源を内蔵している空調機である。
  • ファンコイルユニットは、送風機、熱交換器、エアフィルタ及びケーシングによって構成される。
  • パッケージ型空調機は、蒸発器、圧縮機、凝縮器、膨張弁等によって構成される。
  • パッケージ型空調機のうちヒートポンプ型は、採熱源によって水熱源と空気熱源に分類される。

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この過去問の解説 (1件)

01

正解は、「エアハンドリングユニットは、冷却、加熱のための熱源を内蔵している空調機である。」です。

 

この問題は、空気調和機を構成する機器に関するものです。

空気調和機(空調機)は、室内の温度・湿度・空気清浄を制御するために,

複数の機器で構成されます。

代表的な装置には、エアハンドリングユニット(AHU)、ファンコイルユニット(FCU)、

パッケージ型空調機などがあり、それぞれ役割や構造が異なります。

パッケージ型(一体型)とエアハンドユニット(複合型)の違いを混同しないように理解しましょう。

選択肢1. システム型エアハンドリングユニットは、全熱交換器、制御機器、還気送風機等の必要機器が一体化された空調機である。

正しいです。システム型エアハンドリングユニットは、

空気調和に必要な複数の機能を一体化した装置であり、

全熱交換器、制御機器、還気送風機、加湿器、フィルタなどが組み込まれています。

設置スペースの効率化や施工の簡略化が可能なため、

ビル空調の中核設備として広く用いられています。

選択肢2. エアハンドリングユニットは、冷却、加熱のための熱源を内蔵している空調機である。

不適当です。エアハンドリングユニット(AHU)は、

空気の冷却・加熱・加湿・除湿・ろ過などを行う装置ですが、

冷却・加熱のための熱源(冷凍機やボイラなど)自体は内蔵していません。

熱交換器を通じて外部の冷温水や蒸気などの熱源と接続し、

空気を処理する構造です。

選択肢3. ファンコイルユニットは、送風機、熱交換器、エアフィルタ及びケーシングによって構成される。

正しいです。ファンコイルユニット(FCU)は、

室内の空気を冷暖房するための端末機器であり、

送風機(ファン)、熱交換器(コイル)、エアフィルタ、ケーシング(筐体)で構成されます。

冷温水を熱交換器に供給することで空気を処理し、室内に送風します。

構造がシンプルで、個別制御が可能なため、ホテルやオフィスなどで広く使用されています。

選択肢4. パッケージ型空調機は、蒸発器、圧縮機、凝縮器、膨張弁等によって構成される。

正しいです。パッケージ型空調機は、

冷凍サイクルの主要構成要素である蒸発器、圧縮機、凝縮器、膨張弁を一体化した、

空調装置であり、冷暖房機能を単独で提供できます。

設置が容易で、店舗や小規模施設などに広く用いられています。

冷媒の循環によって空気を冷却・加熱するため、外部熱源を必要とせず、

自立型として機能します。

選択肢5. パッケージ型空調機のうちヒートポンプ型は、採熱源によって水熱源と空気熱源に分類される。

正しいです。ヒートポンプ型パッケージ空調機は、

冷暖房を1台で行える高効率な装置であり、採熱源の種類によって、

空気熱源型(空気を熱源とする)と水熱源型(地下水や冷温水を熱源とする)に分類されます。

空気熱源型は一般的なエアコンに近く、

水熱源型は地中熱や工場排熱などの、

未利用エネルギーを活用することも可能です。

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