建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第51回(令和3年度(2021年))
問73 (空気環境の調整 問73)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第51回(令和3年度(2021年)) 問73(空気環境の調整 問73) (訂正依頼・報告はこちら)

送風機に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 軸流送風機は、空気が羽根車の中を軸方向から入り、軸方向へ抜ける。
  • シロッコファンは、遠心式に分類される。
  • ダンパの開度を変えると、送風系の抵抗曲線は変化する。
  • 送風系の抵抗を大きくして風量を減少させると、空気の脈動により振動、騒音が発生し、不安定な運転状態となることがある。
  • グラフの横軸に送風機の風量、縦軸に送風機静圧を表した送風機特性曲線は、原点を通る二次曲線となる。

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この過去問の解説 (1件)

01

正解は、「グラフの横軸に送風機の風量、縦軸に送風機静圧を表した送風機特性曲線は、

原点を通る二次曲線となる。」です

 

この問題は、送風機に関するものです。

送風機は空気を移動させる機械で、軸流式・遠心式などの種類があり、

用途や設置条件に応じて選定されます。

送風機の性能は「送風機特性曲線」で表され、風量と静圧の関係を示します。

特性曲線は一般に原点を通らず、送風機の起動時にもある程度の静圧が存在しますので、気をつけてください。

選択肢1. 軸流送風機は、空気が羽根車の中を軸方向から入り、軸方向へ抜ける。

正しいです。軸流送風機は、空気が羽根車の軸方向に沿って流れる構造を持ち、

入口から出口まで空気が直線的に移動します。

構造がシンプルで、風量が大きく圧力が低い用途に適しており、

換気や冷却などに広く使用されます。羽根車の形状や回転数によって性能が変化しますが、

基本的な空気の流れは軸方向です。

選択肢2. シロッコファンは、遠心式に分類される。

正しいです。シロッコファンは、多翼型の羽根を持つ遠心式送風機の一種であり、

空気は羽根車により遠心力で外周方向へ排出されます。

比較的高静圧を得られるため、ダクトを通じた空調や換気に適しています。

構造上、騒音が少なく、コンパクトな設計が可能です。

 

選択肢3. ダンパの開度を変えると、送風系の抵抗曲線は変化する。

正しいです。ダンパは風量を調整するための装置であり、

その開度(開き具合)を変えることで送風系の抵抗が変化します。

開度が小さくなると空気の流れが制限され、抵抗が増加し、風量が減少します。

逆に開度を広げれば抵抗が減り、風量が増加します。

抵抗曲線はこの変化を反映しています。

選択肢4. 送風系の抵抗を大きくして風量を減少させると、空気の脈動により振動、騒音が発生し、不安定な運転状態となることがある。

正しいです。送風系の抵抗が大きくなると、

風量が減少し、空気の流れが不安定になることがあります。

これにより空気の脈動(周期的な圧力変動)が発生し、

送風機やダクトに振動や騒音を引き起こす可能性があります。

特に設計が不適切な場合や運転条件が変化した場合に顕著です。

選択肢5. グラフの横軸に送風機の風量、縦軸に送風機静圧を表した送風機特性曲線は、原点を通る二次曲線となる。

誤りです。送風機特性曲線は、風量と静圧の関係を示すグラフであり、

一般的には二次曲線に近い形状を描きますが、原点(風量=0、静圧=0)を通ることはありません。

送風機が停止していても、起動時にはある程度の静圧が必要であり、

風量がゼロでも静圧が存在します。

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