建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第51回(令和3年度(2021年))
問80 (空気環境の調整 問80)
問題文
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問題
建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第51回(令和3年度(2021年)) 問80(空気環境の調整 問80) (訂正依頼・報告はこちら)
- 熱式風速計は、白金線などから気流に奪われる熱量が風速に関係する原理を利用している。
- サーミスタ温度計は、2種類の金属の膨張率の差を利用している。
- 自記毛髪湿度計は、振動の多い場所での使用は避ける。
- アスマン通風乾湿計は、周囲気流及び熱放射の影響を防ぐ構造となっている。
- 電気抵抗式湿度計は、感湿部の電気抵抗が吸湿、脱湿によって変化することを利用している。
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この過去問の解説 (1件)
01
正解は、「サーミスタ温度計は、2種類の金属の膨張率の差を利用している。」です。
この問題は、温熱環境要素の測定に関するものです。
温熱環境の測定には、温度・湿度・風速などを正確に把握するための、
様々な計測機器が用いられます。
それぞれの機器は物理的・電気的な原理に基づいており、
用途や設置環境に応じて選定されます。
サーミスタ温度計は半導体の電気抵抗変化を利用する電子式温度計であり、
2種類の金属の膨張率の差を利用する温度計は、バイメタル式温度計です。
様々な原理の温度計がありますので、混同しないようにしましょう。
正しいです。熱式風速計(ホットワイヤー風速計)は、
加熱された白金線などのセンサから気流によって奪われる熱量を測定し、
その冷却効果から風速を算出する原理を利用しています。
風速が速いほど熱の奪われ方が大きくなり、
電気的な補償量から風速を求めます。
微風の測定にも適しており、空調環境の評価に広く用いられます。
誤りです。サーミスタ温度計は、温度によって電気抵抗が変化する、
半導体素子(サーミスタ)を利用した電子式温度計です。
温度が上昇すると抵抗値が変化し、
その変化量を電気信号として読み取ることで温度を測定します。
一方、「2種類の金属の膨張率の差を利用する」ものは、
バイメタル式温度計に該当するものであり、
機械的な変形を利用して温度を示す方式です。
正しいです。自記毛髪湿度計は、毛髪の吸湿・脱湿による伸縮を利用して、
湿度を測定する機械式の計器です。
毛髪は湿度に応じて長さが変化し、
その動きを記録紙に自動的に記録する構造となっています。
非常に繊細な機構のため、振動の多い場所では、
誤作動や記録の乱れます。
よって、静穏性が高いところに設置します。
正しいです。アスマン通風乾湿計は、乾球と湿球の温度差から湿度を算出する装置であり、
通風筒により一定の気流を確保することで測定精度を高めています。
通風筒は金属製で、外部の気流や熱放射の影響を遮断する構造となっており、
安定した測定が可能です。特に屋外や空調環境の評価において信頼性が高いです。
正しいです。電気抵抗式湿度計は、感湿材料(高分子膜など)が、
空気中の水分を吸収・放出することで、
電気抵抗が変化する性質を利用して湿度を測定します。
湿度が高いと吸湿量が増え、抵抗値が変化するため、
電気的に湿度を読み取ることができます。
応答性が高く、電子機器への組み込みに適しています。
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