建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第51回(令和3年度(2021年))
問136 (給水及び排水の管理 問137)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第51回(令和3年度(2021年)) 問136(給水及び排水の管理 問137) (訂正依頼・報告はこちら)

浄化槽における高度処理で除去対象とする物質とその除去法との組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。
  • 浮遊性の有機物質 ――― 急速ろ過法
  • リン化合物 ―――――― 活性炭吸着法
  • 溶解性の有機物質 ――― 接触ばっ気法
  • 窒素化合物 ―――――― 生物学的硝化脱窒法
  • アンモニア ―――――― イオン交換法

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この過去問の解説 (1件)

01

不適当なのは「リン化合物――――――活性炭吸着法」です。
活性炭は主に溶解性有機物の吸着に有効で、リン除去には不向きです。リンは凝集沈殿法(アルミ・鉄塩)生物学的リン除去で対処するのが一般的です。

選択肢1. 浮遊性の有機物質 ――― 急速ろ過法

適切です。急速ろ過は懸濁物(SS)や浮遊性有機物物理的に捕捉して除去します。前処理の凝集と組み合わせると効果が上がります。

選択肢2. リン化合物 ―――――― 活性炭吸着法

不適当です。活性炭は疎水性の有機物や臭気物質の吸着が得意で、正リン酸などの無機リンの除去は苦手です。リンには凝集沈殿(PAC、硫酸アルミニウム、塩化第二鉄)や生物学的リン除去を用います。

選択肢3. 溶解性の有機物質 ――― 接触ばっ気法

適切です。接触ばっ気法(接触酸化法)は担体表面の生物膜溶解性BOD/COD生物分解します。浄化槽の高度化でよく使われます。

選択肢4. 窒素化合物 ―――――― 生物学的硝化脱窒法

適切です。硝化(NH₄⁺→NO₃⁻)と脱窒(NO₃⁻→N₂ガス)を組み合わせて全窒素を低減します。好気・無酸素の二段(または循環)プロセスが基本です。

選択肢5. アンモニア ―――――― イオン交換法

適切です。ゼオライト等の陽イオン交換体でアンモニウムイオン(NH₄⁺)を交換・除去できます。再生薬品による回生を伴う方式です。

まとめ

高度処理は対象物に合った原理の選択が核心です。

浮遊物→ろ過(+凝集)

溶解性有機物→生物処理・活性炭

リン→凝集沈殿や生物学的リン除去

窒素→硝化・脱窒

アンモニア→イオン交換や硝化
この関係を覚えておくと、組合せ問題で迷いにくくなります。

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