建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第51回(令和3年度(2021年))
問138 (給水及び排水の管理 問139)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第51回(令和3年度(2021年)) 問138(給水及び排水の管理 問139) (訂正依頼・報告はこちら)

浄化槽の単位装置として採用されているばっ気槽の点検項目として、最も不適当なものは次のうちどれか。
  • ばっ気槽混合液浮遊物質濃度
  • 溶存酸素濃度
  • 空気供給量
  • 30分間汚泥沈殿率
  • 透視度

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この過去問の解説 (1件)

01

不適当なのは透視度です。
ばっ気槽では、微生物の量や働き酸素供給の状況を確認する点検が中心です。透視度は主に放流水や最終沈殿水の清澄さを見る指標で、ばっ気槽そのものの点検項目としては適していません。

選択肢1. ばっ気槽混合液浮遊物質濃度

ばっ気槽内のMLSS(微生物量)に相当します。処理能力の核となる指標で、過不足の判断に使います。

選択肢2. 溶存酸素濃度

微生物が有機物を分解するには酸素が必要です。DOが低いと悪化や悪臭、処理不良の原因になるため、目標範囲の維持が重要です。

選択肢3. 空気供給量

ブロワの送風量は酸素供給=DO管理に直結します。散気の詰まり風量不足がないか点検します。

選択肢4. 30分間汚泥沈殿率

いわゆるSV(30分沈降容積)の確認です。汚泥の沈降性や膨化傾向を把握でき、返送・引抜量の調整に役立ちます(SVIの算定にも関係)。

選択肢5. 透視度

不適当です。透視度は水の透明度(濁り)の簡易評価で、放流水や最終沈殿池の水質確認に用います。ばっ気槽内の混合液は微生物で濁っているのが普通で、運転判断の指標にはなりません

まとめ

ばっ気槽の点検は、微生物量(MLSS)・酸素(DO/空気供給)・汚泥性状(30分沈殿率)が基本です。透視度は終末側の清澄さ確認で使う指標なので、ばっ気槽の点検項目としては外れます。これらの役割の違いを覚えておくと、点検項目の妥当性を判断しやすくなります。

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