建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第51回(令和3年度(2021年))
問160 (清掃 問161)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第51回(令和3年度(2021年)) 問160(清掃 問161) (訂正依頼・報告はこちら)

建築物内の廃棄物等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • し尿を含まないビルピットの汚泥は、産業廃棄物である。
  • 事業活動に伴って生じたプラスチック類は、産業廃棄物である。
  • 水銀が使用されている蛍光管は、廃棄に関して取扱いが規制されている。
  • 再利用される古紙は、登録された資源回収業者などによって取り扱われる。
  • 特定建築物の清掃作業に伴う廃液の排水基準値は、建築物衛生法により定められている。

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この過去問の解説 (1件)

01

最も不適当なのは「特定建築物の清掃作業に伴う廃液の排水基準値は、建築物衛生法により定められている。」です。
排水の基準値を定めるのは主に水質汚濁防止法や下水道法であり、建築物衛生法は建物内の環境衛生(空気・水・清掃・ねずみ昆虫等)に関する基準を定める法律です。したがって、この記述は目的と所管を取り違えています。

選択肢1. し尿を含まないビルピットの汚泥は、産業廃棄物である。

適切です。 し尿を含まないビルピット(雑排水槽や地下ピット等)で発生した汚泥は、事業活動由来の汚泥として産業廃棄物に該当します。

選択肢2. 事業活動に伴って生じたプラスチック類は、産業廃棄物である。

適切です。 事業所から出る廃プラスチック類は産業廃棄物の20種類の一つです。家庭からのプラスチックは一般廃棄物ですが、事業由来なら産業廃棄物です。

選択肢3. 水銀が使用されている蛍光管は、廃棄に関して取扱いが規制されている。

適切です。 水銀使用製品に該当し、飛散・破損防止、適切な容器での保管・回収など、特別な取扱いが求められます(事業由来なら産業廃棄物としての管理も必要)。

選択肢4. 再利用される古紙は、登録された資源回収業者などによって取り扱われる。

概ね適切です。 古紙は専ら再生利用の目的となる一般廃棄物として扱われ、各自治体の運用で登録・届出・協定などの枠組みのもと資源回収業者が取り扱うのが一般的です(許可不要扱いの仕組みでも、実務上は自治体の管理下で運用されます)。

選択肢5. 特定建築物の清掃作業に伴う廃液の排水基準値は、建築物衛生法により定められている。

不適切です。 排水の基準は水質汚濁防止法や下水道法で定められます。建築物衛生法は建物内の環境衛生基準を定める法律であり、排水基準値を直接定めてはいません

まとめ

どの法律が何を定めているかを押さえると判断しやすいです。

建築物衛生法=建物内の環境衛生管理(空気・水・清掃など)。

水質汚濁防止法・下水道法=排水基準

事業由来の汚泥・廃プラは産業廃棄物として取り扱います。

古紙は資源回収の枠組みで運用され、自治体の管理下で再利用が進められます。

この整理から、排水基準を建築物衛生法とした記述が不適当と分かります。

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